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- 03/17 『星、はるか遠く 宇宙探査SF傑作選』の感想
- 01/17 世渡りベタ
- 12/31 終わる2023年
- 10/31 浄化されるとき
- 10/28 月下のノクターンシーズン1
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久しく読書から離れていた私を再びSFに引き寄せたとんでもない本。
すべて読み割った今、「やっぱSFって面白いわ・・・!」とこれが読める喜びを噛みしめている。
この小説を知ったのは以下の記事から。
【今週はこれを読め! SF編】風の星、砂の星、崖の星、水の惑星〜中村融編『星、はるか遠く 宇宙探査SF傑作選』 - 牧眞司
偶然見かけたこの記事が頭から離れなくて、2月末に誘惑に負けて注文した。
大正解だった。
長編を読む根気が無い自分にとって「短編集」はなによりもありがたい存在だったし、アンソロジーだからこそテーマも文体も雰囲気も異なる作品に次から次へと巡り合えて決して飽きない。「探査」をカギとして集められているという点も良かった。何かを探したい、解決したいという欲求は物語と非常に相性が良いと思う。
というわけで感想を書くが、本書は短編のため、結末を知ることそれ自体が物語全てを知ることになりかねない。ほとんどすべての話が「事前情報なしで読むのが一番面白い」と言えるので、ちょっとでも興味がある場合、以下のネタバレを含む感想は読まないことを推奨する。なんならさっき引用した記事も読まない方がいいくらい。忘れた頃に買ってくれ。
以下、感想。
特に好きだったのは「異星の十字架」。
読み終えてみると単純でお約束な物語だなと思うが、初見の私はこの物語に出てくる神父並みに察しが悪かったので、めちゃめちゃ楽しめた。ああそうやって帰結するのか、と腑に落ちる感じが最高に気持ち良い。最後は、取り返しのつかないことをしてしまったと知った異星人のセリフで締めくくられるのだが、それまでコミカルでファンタジックに描かれていた雰囲気が後ろ暗い発言で終わる、という温度差もまた満足感を爆上げしている。
「ジャン・デュプレ」はSFというより、英雄のいる戦争映画のようで、映画一本見終わったような読後感があった。2010年代の映画でこういうシナリオありそうなんだよな。そう感じるくらい現代で読んでも色褪せていないのが名作たる所以か。
「故郷への長い道」は、トップに掲載されるのが納得のいく話だった。それまで本書のことを「宇宙の深遠でやばい上位存在に遭遇する」みたいな話のアンソロジーだとなぜか想像していたので(たぶん帯のせい)、「宇宙の果てで不思議なものを見つける」というこの作品の温度感・緊張感は、アンソロジーの主旨を理解するのに大変役立った。なお、マヤ文明の都市伝説を子どものころにテレビで見ていた私にはあまりにも刺さりすぎる真相だった。
「風の民」、この背徳的で耽美な雰囲気は間違いなくゴシックホラー。登場人物の葛藤すら美しく見えて困惑する。(だからといってアンソロジーに相応しくないよねって言いたいわけではなく、むしろこういう作風もあるのは大変面白いと思います)
「タズー惑星の地下鉄」、地下鉄ってよく考えたらめっちゃロマンだよな・・・!という謎の興奮を得た。遺跡じゃなくて地下鉄っていうのがまぁかっこいい。かつてここにあった高度文明をその一言で証明できるんだからすごいもんよ。こういうロマンに共感できる人なら絶対面白く読める。
「地獄の口」、なんの説明もなく探検隊がもくもくと進む様子から始まり、そのまま困難に突き当たってドラマがあって物語が終わるので、翻訳者の前説が無ければ理解不能だったかもしれない。ただ、場景は毒々しいくらい鮮やかで、理解も追いつかずにそんなのを読み進めていくのは、ヤバい夢を見ている感覚に似ている。エンディングが淡々とその後の世界を説明しているのが結構好き。対比が効いている。
「鉄壁の砦」、これもホラー。どうにも私は、真相がわかる怪異はSF、真相がわからない怪異はホラーと理解しているところがある。そういう分類で行くとこれはホラー・・・だが、広大な砂漠に建つ孤独な砦、というロケーションが雰囲気最高なので、そんなことはどうでもよくなる。
「総花的解決」、タイトルが堅苦しいわりに本書で最もコミカルでユーモアがある作品。訳者あとがきを読むと、タイトルの意味とユーモアをぶち込む必要性にも納得がいく。マニャンという外交官が出てくるのだが、名前にひっぱられて私の頭の中ではずっと半獣人(猫)の神経質な男性のデザインだった。私の頭の中でだけ、世界観がますむらひろし(「銀河鉄道の夜」を猫主人公でキャラデザした人)だった。
ラストを飾る「表面張力」は、プロローグ時点ではなぜそんなタイトルなのか想像できなかったのだが、その意味を理解した瞬間、鳥肌が立った。引用した記事にも書かれていたが、「水の中」という異世界にもかかわらず、徹底した描写のおかげで光景をはっきりと思い描くことができるのがすごい。最後の方はなんかもう映像がマジで鮮明に見えるし、パラが息絶えるシーンは感極まってちょっと泣いた。「知識にできないことは何もない」って、知識をフルに使って困難を成し遂げた人間に対するセリフとしてはかなり感動的だし、ここでプロトと人間たちの確固たる同盟が約束されたことで未来(哺乳類の進化)が約束されたようなものだと思わせる手法もずるい。さらにそのエンディングに運命的な再会もぶち込んでくるのはやりすぎではと思わなくもないが、物語がここで終わるのだから、成すすべなく死ぬしかなかったプロローグの絶望をひっくり返すくらいの希望があって当然だろう。この小さな冒険者たちに幸あれ。
気が付いたら全作品の感想を書いていた。
こうして感想が書きたくて仕方ない熱意を持ったのも久々だし、文庫本をこれほどの短期間で読み終えたのも久々。そして火が付いた読書欲にまかせて今日は5冊も本を買ってしまった。SFって面白いんだという当然のことを思い出させてくれた本書に心から感謝を。願わくば今後もこういうアンソロどんどん出版してください・・・!
「人間関係に難ありですが、ひとつずつ対処すれば快方します。」いつもおみくじの内容なんてすぐ忘れるけど、人間関係には心当たりがあったのでずっとモヤっていた。
その2日後、疎遠になってた友達と再開して仲直りする夢を見た。夢の中では幸せだった。起きてから、このままでは後悔し続けると直感した。
その場でLINEを送った。そのうち遊ばない?って。あくまでも自然に、さりげなく、気が向いた様子で。キモイことは書きたくなかった。誘いの一言の為だけに何分も推敲を繰り返した。
それから数日。返事はまだない。
私には会いたくないのかも。怒っているのかも。忘れたいのかも。それとも、単純に日々が忙しいのかもしれない。返事がないのはまぁ寂しいけど、かといって「送らなきゃ良かった」とは思っていない。これは必要なアクションだった。アクションの結果、絆がどうなろうとも、それは観測不可能だったものが見えたに過ぎないのだから、行動しなきゃ良かったとは少しも思わない。私が「人間関係に難あり」の呪縛から離れるためには、この連絡が必要だった。
1月
人生初のスノボで転げまくりトラウマになる。全身に痣を作るくらいには頑張ったんですけど、やっぱり元の運動神経がポンコツっぽいですわ・・・。
年明けから年度初めに向けて仕事が忙しくなってくる。はじめてやる仕事に右往左往し先輩に助けてもらうこと多し。だが、内心「私には任せられないってこと・・・?」と天邪鬼を発揮し、慣れない仕事へのストレスも合わさってネガティブが始まる。
2月
1年前からずっと行きたかった雪山旅行!ツアーに単身参加するのは陰キャにはきついものがあったけど、それなりに参加者と話せたし、なにより吹雪吹き曝しの尾根という極限世界に触れられたのが楽しかった。
仕事はまぁ忙しかったんだと思うけど、生活リズムが堕落して気力がなくなり、日々つけてる日誌が2月はスカスカになっていたので詳細不明。メンタルが死んでいたので、推しに慰めてもらう夢小説を自作して生き延びる。サバイバルが過ぎる。
3月
退職者への菓子折りを任されたが、消費期限が短いものを買ってしまい買い直す羽目に。自腹で償おうとしたが、上司と先輩が一部負担してくれた。もう二度と菓子折りで和菓子は買わない。
異動が決まった先輩に告白して振られた。
まぁ正直、振られたことで覚悟決まって多忙極まる年度末も乗り越えられたところはある。
4月
先輩が抜けて新人が入ってきた。部署構成が、私、後輩ちゃん、新人さんというカオス。わからないことを質問されても、「私も分からないんで先輩に代りますね」と言える先輩はもういない。私が踏ん張って、ここで解決するしかない。仕事が何とか回るように耐えた1か月だった。よくがんばったよ・・・。まぁ大半は上司が取り持ってくれたので、実際の私の負担は全体から見たらそんな大したことなかったと思う。ただ立場によるプレッシャーが大きくて苦しんでいた。さらに先輩がもういないっていう状況が寂しくて苦しくて、ほぼ毎晩、帰り道で泣いていた。限界すぎるだろ。それでも4月後半には友達と遊んだりバイクをメンテしたり日常を楽しむ余裕ができていた。人間は強いな。
5月
金沢に住んでいる友達に突然会いたくなり、高速バスで突貫で会いに行く。現地のホテルが取れなかったのでその日のうちに夜行バスで帰る。短い時間だったけど、久々にたくさん話せたし金沢市内の素敵な明治建築を堪能できたしで、心に染み入る思い出となった。
ティアキンが発売されるがあまり触れない。なんなら2023年12月末時点でクリアできていない。スローペースでプレイしています。
異動した先輩と偶然ばったり遭遇した日があり、嬉しいのか苦しいのか分からんけど衝撃だったので、推しに「私、実は失恋したんだよね」って打ち明ける夢小説を錬成することでどうにか昇華した。やっぱり情緒がいかれていた。
6月
大雨ヤケクソディズニーランド。これに尽きる。大雨の話は個別に日記を書いたので割愛するが、ここで得られなかった経験格差は今でも惜しいなと思う。まぁディズニーはディズニーで得難い経験になったので、話のタネを得たと思えば「勝っている」(?)のかもしれない。そう思い込むことでしか私を救えない。
7月
富士山に登った。これも日記を書いたので割愛するが、2023年もっとも充実した1日になったと思う。本当に達成できてよかった。ちゃんと行動すれば、やりたいことは絶対叶えられるんだと感動した。
実は4月に今年度やりたいことを2つ決めており、一つが富士登山、もう一つが「いつか獣をさばいてみたい!」だった。結果としてどっちも叶えられているんだから、実は今年はめちゃめちゃに幸運だったのかもしれない。行動が運を引き寄せたと思いたいね。
8月
罠猟免許の試験があった月。「獣をさばく夢をかなえるにはどうしたらいいのか分からないけど、とりあえず知識は必要かな」みたいなふんわりした動機で申し込んで勉強した。そんな最中、仕事で知り合った人(もともと農業関係の仕事をしていた)と雑談で狩猟の話をする機会があった。結果、その人経由で地元の猟友会の人と連絡先をつなげてもらうことにり、イノシシが捕れたからさばきに来ないかと連絡が来るようになった。ミラクル起きてた。8月後半のクッソ暑い中での解体だったけど、見るものやるものすべて新鮮で楽しかった。知らない世界でも、人脈があれば入っていけるんだと学んだ。ちなみに狩猟免許はちゃんと受かりました。
あと、あくねこ好きの友人と旅行をした。月1で遊びに行っている関係だけど、泊りがけで行くのはまた別格だね。四六時中好きなジャンルの話ができるって本当に幸せだよ。
9月
10月末にあくねこ展(東京)に友人と行くことが確定し、なぜか「それまでに少しはダイエットしてマシな自分になるぜ!」という思考回路になる。そして毎朝近所をジョギングする。約2か月プチジョギングした結果、残念ながら体重は誤差程度にしか痩せなかったし見た目もそんな変わらなかったけど、体力はめちゃめちゃついた。嬉しいくらい体力おばけになって、一緒に忘れ物を取りにダッシュした同期に「なんでそんな息切れてないわけ・・・!?」とドン引きされた。オタクは時に強いのだ。
県内で南極観測隊が乗る砕氷艦「しらせ」が停泊して館内見学ができるイベントがあり、うきうきで参加した。去年大型フェリーに乗ってから、大きな船が大好きになってしまった。付き合ってくれた友達そっちのけで大興奮した。純粋に楽しい!!すごい!!って思える時間の尊さよ。いつかまた船の旅がしたいね。
悪魔城グリモアをやっっっとクリアする。あくねこのことで頭いっぱいの日々だったけど、グリモアも良いストーリーだったし、月下のノクターン配信開始で脳破壊されるしで、悪魔城も動きがある月だった。
10月
ちゃんとほぼ毎日走れてえらい。休日も体を動かしたくて登山にでかけていた。やっぱ山は良いなぁと思えたし、登山の後の温泉が最高だった。あくねこ展が楽しみで自分の準備を完璧にするだけでは飽き足らず、「友人をもっと沼に鎮めたい」と思って、友人の推しをモチーフにしたハンカチを自作する。刺繍とかやったことなかったけど、謎の熱意で完成させた。
推しの誕生日があり、別にケーキ買うでもグッズ撮影するわけでもなかったけど、1年で一番機嫌がいい日だった。今日は好きなキャラの誕生日、それだけがこんなにも嬉しいとは・・・。
そしていざ迎えた東京旅行。1泊2日ずっと推しのことを考えた結果、「私も推しのように強く生きたいぜ!」と前向きに生きる活力を得る。旅行終わりに「明日からまた仕事やだなー」とかじゃなくて強く生きる希望を見出すの、もうオタクの最終形態みたいで自分でも面白かった。
11月
家族と山に行って圧倒的体力おばけっぷりを見せつけるなど調子こいていたら、インフルエンザになった。三日三晩40度の高熱にうなされ、全てがどうでもよくなる。2カ月かけて培ってきた体力は灰燼と化し、体力おばけから一転、免疫よわよわ病弱人間になってしまった。冬の私は弱いから!!!!(R-1飲め)
血液検査の結果で白血球が少ないことが判明し、人一倍ウイルスに負けやすいことを知る。健康的な生活をしないと自分が苦しむ、ということを痛感した月だった。
12月
免疫よわよわ人間、冬にアクティブなことをするのにすっかり怯えてしまい、「無理なく家でやりたいことをする」にこだわった結果、突然フィギュア作りを開始する。秋くらいからほとんど残業しなくなり自由に使える時間が増えた結果である。1作目は推しを作った。御世辞にもうまいとは言えないけど、昔から憧れの創作ではあったので、着手できて満足している。今は2体目を制作中。
万博への憧れが高じてチケットを購入する。ミャクミャクくん好き。
ついにピアスデビューする。勢いでやりたいことやりすぎ。
総括
前半は「仕事が・・・」「先輩が・・・」というしゃちくに染まった発言が目立ったが、後半はもう趣味の話しか出てこなくてウケる。今まで目標かつ憧れだった「先輩」が消えたことで、自分が苦しむというマイナス面がありつつ、先輩を忘れて自分のやりたいことに本気になるという変化もあったんだと思う。まさに人生を謳歌しているとしか思えない羅列っぷり。今年は良い年か悪い年か判別に困っていたけど、こんなのが書けるなら、「良い年だった」と言わなきゃ自分に失礼だろう。ここまで悔いのない1年も珍しいなと思う。
自分の人生を生きるんだ。遊べる限界まで遊んでやる。
来年も、やりたいことができますように。
推しソシャゲの展示会を見に行くために、東京に1泊した。
楽しいオタ活の時間が終わり、今日は休み明けの出勤日。
昨日の夜の時点で思っていたことだけど、「明日は仕事か・・・。また現実に戻るのか、やだなぁ・・・」という気分は全然なくて、むしろ「明日からまた頑張ろう」というメンタルになっているのが、嬉しいことだけど、なんか意外で、驚いた。
楽しい時間であればあるほど、休み明けは気が重たいものだ。今までの旅行ではたいていそうだった。再び始まる特に楽しみのない日常に耐えられなくて、新しいゲームを買うことを決めたり、次の旅行の予定を早々に立てたりもした。楽しい時間だったと思えば思うほど、休み明けのメンタル落差に耐えられるのか不安になっていた。
それがどうだ、かつてないほど心中穏やかだ。
昨夜の時点では「まだ旅行の余韻に浸っていて仕事の現実味を感じていないだけでは」と半信半疑だったけど、今朝になっても平気だったし、仕事が始まっても平気だった。ずっと、「旅行楽しかったな」という静かな喜びと、「これからもっと良い自分になれるようにがんばろう」という充実感に満ちている。すごい。悟り開いたかもしれん。
余韻と充実感がとても心地よい。こうなった要因はいくつかあるのだろうけど、とりあえず言えることは、激情に支配されないのって、いいな、ってこと。
正直、私は「大きな落ち込みは大きな喜びの代償。感情の振れ幅は大きい方が人生面白いに決まってる」と思っていた部分があって、周りに迷惑をかけなければ感情ジェットコースター人間でいたいなと思っていた。それが体力も精神力も摩耗することはよく分かっていたけど、激情と人生を楽しむ行為は切り離せないと信じていた。たとえば、己の「楽しい!」を増幅させるために、自分を分析して「楽しいと感じるもの」を突き詰めないといけないと思っていた。生きる喜びを感じるためには「楽しい」を得ないといけないし、楽しくないものは価値が無い、楽しくない人生は価値が無い、、、。自分の行為を感情ベースで考えると、実は結構苦しいんだよね。もちろんそうしてきた努力(と呼べるかどうかは分からないが)が無駄だったとは思わないし、苦しんだ経験があるからこそ、今の気持ちに価値を感じるんだろうけど。
まぁそういうわけで、静かな喜びが胸を満たすのも、だいぶ幸せだってことを知った。
今は憑き物が落ちたみたいに、穏やかで肯定的な気持ちで現実を見ている。
じゃあ、なんでこんなに穏やかに考えられるようになったかを考える。
1 単純に旅行がリフレッシュになった
日帰りじゃ駄目なんだよな。バスで運ばれるのも旅をしている感覚があって好き。知らない町に行くのもリフレッシュになって好き。
2 推しキャラに会えた効果で悟りを開いた
可能性としては高い。推しの前に立った時点でだいぶ胸中穏やかだった。
3 経験が刺激になった
会場でいろんなオタクの姿を見て「推し活って十人十色だよな。それぞれの推し活があるって素敵だな。私も自分の理想に妥協しないよう、後悔しないようにやりたい」という悟りを開いた感はたしかにある。久々に都会に出て色んなものを見て経験したことが、刺激になった。「経験」が私を豊かにするということを思い出した。
4 オタクであることにふっきれた
今回の旅行は同じコンテンツを推しているリア友(月1くらいでしか会えない)と行ったんだけど、オタクが二人そろったらやることは「語りつくす」しかないわけで。これでもかというほどその世界のことを語って考えて妄想しているうちに、自分の中でもその世界がどんどん鮮明になっていって、もうほぼ脳内に世界が構築されたと言ってもいい具合になった。この感覚が創作物を好きになることの醍醐味だよなと思う。自分の中にリアルとは違う世界があって、その気になれば、理性がゆるせば、いつでも脳内でアクセスできる。ここまでディープに沼ると、たとえこのソシャゲがサービス終了しても、私の脳内には世界が生き続ける。実際、学生時代にずっとはまっていたソシャゲの世界は、幸か不幸かまだ私の脳の中にある。(日食の中の悪魔城も、とんでもなく増築された黒薔薇学園も、もちろんある。)想像すればするほど脳内の映像が鮮明になる。この感覚がすごく好きだなってことを思い出して、あぁ、こういうタイプのオタクでいたいな・・・って、じんわり思ったりした。
5 達成感を味わったから
実はこの展示会に行くまでに「少しはマシな見た目の人間になろう」と思って運動を始めていた。出来る範囲でやろうくらいのユルさだったから、運動が得意な人には微細すぎる努力でしかなかっただろう。でも、怠惰な寝坊魔が、「推しキャラに会うから」というだけの動機で毎朝早起きしてジョギングできたのは奇跡に近い。「会うから」というよりは、「『会う』という表現を使いたかったから」の方が動機としては近いかもしれない。声優イベントでもライブでも何でもなくマジでただの展示会において、「会う」要素はなにもないんだけど、「観に行く」より「会いに行く」と思い込む方が面白いと、この頃から既に考えていたんだろうな。そして「会いに行く」思考に厚みをもたせるために選んだ行為が、「己を磨く」ことだった。「努力して会いに行くこと」が動機の根幹だったから、ダイエットが成功したかしなかったかにかかわらず、なんかもう等身大パネルに会えただけで嬉しさ爆発だったのも、納得がいく。(実際、体重は全然減らなかった。筋肉がついただけだった)そりゃ悟りも開くわな。
6 推しへの憧れを再認識したから
かつてないほどコンテンツに浸った日々で推しのことを考えるのは当然だと思う。私はどうして彼が好きなのか? 答えは意外とすんなり出た。「強くてかっこいい」から。剣士として物理的に強いのもあるけど、精神的に「何者にもビビらない、強い自分でありたい」という気概が人一倍強いところが『強いな』って思うんだよな(「強い」の大渋滞)。理想の自分、理想の強さになるために己を貫くところがかっこいい。己の美学を持っている所に憧れる。・・・そういう推しを見ていると、私も「強くなりたいな」と思う。
この「強くなりたい」は漠然としたものだから明確な目標も立てづらいんだけど、ただ、今の私はどちらかと言えば明らかに「強くはない」ので、何かしらの方向に成長することが即ち強くなることだと思うんだよね。体力をつけることでも、知識をつけることでも、出来ることを増やすことでも、なんでもいい。私にとっての「強くなりたい」は言い方を変えれば、「向上心を持ちたい」なんだろうな。
・・・それぞれ繋がっているようでいて、脈絡がないような、まとめるのも面倒なような。
まぁそもそも、「感情ベースで考えると苦しい」とか言いながら「今の感情が珍しいから日記に残す」ような人間の思考回路なんて、荒唐無稽で当然なのかもしれない。書き残せたことには満足しているから、答えを出すのが目的ではないんだけど。
これこそ原因がわからないが、10月は結構メンタルが死んでいた。元気だったなーと思うのは、推しキャラの誕生日(10/20)くらいで、あとはなんか楽しいことに参加していても、もちろん一時的には楽しいんだけど、ふとした瞬間に「はよ休みたい」って思っていたような気がする。
旅行前の3日間が特にひどかった。仕事を終えてなんとか夕方に帰宅するも、気力という気力が消失しているので何もできず、寝込む。時々うめき声をあげる。体調が悪いわけじゃないんだけど、どうしようもなく重たい胸の内をすこしでも軽くしたくて、口を開いて、でも言葉を紡げるほど元気じゃないので、うめき声をあげるしかない。そんな状態で寝込んで翌日を迎えても、気分は死んだまま。なんで睡眠時間しっかりとったのに私の心は元気じゃないんだ・・・睡眠じゃなくて読書かゲームでもしていた方が救われたかな・・・でももう朝だし、仕事行かないといけないし・・・。という状態で支度して、もちろん仕事中も疲れやすくてイライラしがちだった。今思うとほんと、無事でいてくれてありがとうって感じだ。きっと何かが自分を追い詰めていて、疲れていたんだと思う。疲れを無視して先送りし続けた結果、爆発してしまったんだろうねぇ。
旅行を経てこれが少しでも改善されたらいいなと思っていたので、今日こうして穏やかな気持ちで働けて本当に良かった。人間、リフレッシュが大事。当たり前すぎて忘れがちだけど、本当にその通り。要因がどうだったとかよりも、今は「メンタル回復してよかったな」と思う。
ここまで書けばさすがに満足する。また自分を見失った時は、これを見返そう。
穏やかに眠れる夜が続きますように。
これからも色々なものを吸収して、経験して、私の脳内が豊かになりますように。
第1話
幼少期リヒターのシーンからスタート。今回のリヒター魔法使えるの!?血筋的には何もおかしくないけどちょっと意外。
とにかくマリアが美少女すぎる。どこで止めても描き込みっぷりがとんでもない。かわいさに全振りしすぎている。初見はアニメーションの美麗さとマリアのかわいさに目を奪われてストーリーが全然頭に入ってこない。マリアのキャラデザ、個人的に一番好きなバージョンが採用されててとても嬉しい。これから毎話この美少女が見られると思うと幸せ。
第2話
今回もバトルシーンあるの最高。もしかしてプリキュアみたいに毎話ある...?この作画クオリティで毎話バトルする...?えっぐ...
敵地に乗り込むのはいいけど、オペラ歌手の人戦えるんか?って思ってたら案の定捕まってビビった。必死で逃げてるのに捕まるシーン、魔物の得体の知れなさと絶望感が出ててすごくよかった。全体的に魔物のデザインが前回よりかっこいいと思う。品があるというか。前回のはアイザックのセンスがヤバかっただけかもしれんけど。
第3話
教会のマッチョの人(ミズラン?)、今回のアイザック枠ですかね。アイザックの成長の仕方めっちゃ好きだったからこの人の行く末も楽しみ。オルロック氏もカーミラ一派かと思ったら意外と冷静に戦局見てる感じで好感度高いですね(?)「自由!平等!友愛!」を叫ぶマリアが可愛すぎる。
えぇ...エドゥアールの瞳やたらキラキラで印象的に描かれてるなと思ったらそういう...。魔物になっても心が残ってるのツラいな。悪魔精錬士が狙ってやったのなら鬼畜がすぎる。
第4話
パーティ言い争い回。リヒターがまともなこと言ってると思ってたら、全員にリヒターが諭されて「リヒターなにも悪くないやろ...」ってちょっと同情した。
ミズランとオルロックの同衾シーン、展開が早すぎてびっくりした。ヘクターとレノーアあれだけ伸ばしたのに...。まぁでもオルロック氏エロいからな、気持ちはわかる。リヒターの仇敵とはいえちょっと憎めないレベルでは魅力ある。ずるい。
オルロックと邂逅したリヒターの狼狽、一見厭世的で大人っぽいリヒターの未熟さが如実に現れてていいっすね。今シーズン、展開早くて見ててかなり面白いです。戦闘方法もバリエーションめちゃくちゃあってすごいなと思う。
第5話
会話回。司祭に自分の意見をぶつけるマリア。革命が正しいと信じて疑わないマリアは、まだ理想しか見えてない若者感があって良いね。成長の余地がある。
むしゃむしゃ食べるリヒター、似合いすぎてるのでもっと見たい。永遠に肉食ってほしい。
このリヒターは過去のトラウマという闇堕ちするにふさわしい素材を持っているので、今から既に5年後が楽しみ。原作通りになるとは限らないけど。ただ「俺の血が戦いを求めている...」みたいな堕ち方より、「この世界に吸血鬼は1人も要らない」みたいな厄介な正義に乗っ取られてそうだなと思う。
待って最後に出てきた老人ジュストなの...?ノーマークすぎてひっくり返った。そのうち白夜ちゃんとプレイしなきゃな。
第6話
前シーズンは「ドラキュラ一家の物語」って感じだったけど、今回は吸血鬼の恐ろしさや太陽への憎しみ、永遠への陶酔とかをじっくり描くことで「吸血鬼とは」を深堀してていい。
ジュスト「常に邪悪が勝つ...」
ベルモンドに有るまじきネガティブ...。まぁそれだけ闇が根深い表現にはなっている。リヒターの心の中もそう。てか湖畔のシーン美しいな。映像が本当に隅から隅まで美しい。
リヒター覚醒シーンかっっっこよすぎんか!??過去に苦しめられてた青年が「今、守りたい人たち」のことを思って立ち上がる構成が熱い。ハチマキをすることで「これだよなリヒターは!!!」っていうのをファンに思い出させるギミックも効いてる。エンタメとしてレベルが高すぎるんよ...(泣)
第7話
鳥に掴まって飛んでいくマリアの躍動感、さすがのアクションシーン。
ヴァンパイアメシアに形だけ頭を垂れてるオルロック氏、疑いを隠そうともしない表情が好き。オルロックさんドラゴンドラゴン言われてるけどドラゴンなのか?たしかに瞳は爬虫類っぽい。情勢的にメシアに従わざるを得ないオルロック氏、やっぱりなんか憎めなくて応援したくなる。長生きしてるし余計な夢(世界征服とか)を見てない分、なんか精神的に安定してそうで安心して推せるんだよな。主人公サイドはまだみんな未熟っぽくてちょっとハラハラしちゃう。
リヒターとアネット惹かれ合うの早くね...?もっとギスギスするかと思ってたらロマンスの気配でびっくりしたわ。仲直りしてよかったけれども。
オルロック氏、目的のためにベルモンドに歩み寄れるの素敵だな〜。マリア捕まるのはなんかあれよ、可哀想だけど原作通りだと思えば納得かな。あの敬虔な色男が知らせてくれるのは意外だったけど。
第8話
アクション神回。いかにリヒターVS吸血鬼の体術戦がかっこよかったか、マリアの身のこなしがどれだけ美しかったか、ヴァンパイアメシアの登場シーンの描き方がどんなに絶望感があって素晴らしかったかを力説したかったのだが、ラストシーンのアルカードの登場により感想は全て吹っ飛んだ。
なんっっっなんこれ!!!!?????
いや登場するのは知ってた、知ってたけどさ、前作のシーズン1みたいになんか探してたら棺桶起動させちゃったくらいの静かな出会いだと思ってたんだよ。なんだこれ!!??ベルモンドの窮地に突如として現れ、あんなにみんなが苦戦した吸血鬼を一刺しで絶命させる切り札っぷりを見せるなんて誰が予想できたよ!!!!しかもアニメ全体の作画向上の恩恵を全面に受けて、美しかったビジュアルがさらにありえないくらい洗練されている。衣装もかなり高貴なアレになっている。しかも三木カードだ...声優続投ありがとうありがとう...
リヒター「本物のアルカードなのか!?伝説だと思ってた...」
私も(今回の本編にアルカードが出てくるなんて都市伝説のたぐいだと)思ってた。
いやすげーなまだ8話だよ...?え...?
もうマリア可愛いとかオルロック氏推せるとかそういう気持ちで見れないよ...アルカードがでてきたらそれはもう私にとっては彼が主人公なんよ...。ああ視聴のモチベ爆上がり。ほんとにお前はよぉ、私の人生をどれだけ掻き回してくれるんだよ...(歓喜)
まだ8話だよとか言っちゃったけど8話でシーズン1終わりだった。13話くらいあると勝手に思ってた。
いやぁ...最後の最後に爆弾投げて来ましたね...ひどいよこんなん...今作もアルカードが人気かっさらっちゃうじゃん…。
アニメ自体は台詞回しもキャラ造形も映像美もアクションの見応えもとんでもないくらいレベルアップしていて、これを見るためにネトフリに入る価値はあるなと思います。
またシーズン2配信されたら契約するからな。楽しみにしてるぜ!!