忍者ブログ
日記、感想、オタ活・・・ごちゃまぜ雑多の物置蔵
伊藤計劃『ハーモニー』を読んだ。

 ロジカルに展開される架空の世界と物語。
 もはやSFというより社会学。

 『虐殺器官』を読んで「伊藤計劃ってスゲー!」と言いながら、「どうせ百合だろ...」みたいな感覚で『ハーモニー』を読んでなかった自分をぶん殴りたい。マジでぶん殴りたい。ここまで「現代社会の延長戦」を徹底的に突き詰めた物語を読まずして、「思考実験みたいな小説が好き♡」とかよく言えたな私。死ぬほど恥ずかしい。

 展開やテーマが興味深くて面白いのは当然として、作品丸ごと一人称を生かした作りになっているのも痺れるポイント。まるで未来の書簡体小説。書かれる意味、そして読まれることも意識した構成に、物語というものに真摯に向き合って作られているのが伝わる。そういうところに惹かれる。

 読むことを後押ししてくれた友人に感謝を。
PR
COMMENT
name
title
text
color   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
mail
URL
pass
secret
PREV ←  HOME  → NEXT
Copyright (C) 2025 日記厨の蔵 All Rights Reserved.
Photo by 戦場に猫 Template Design by kaie
忍者ブログ [PR]