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俳優がMARVELで有名な人なので、MARVELファンに勧められた映画。
子供の頃から毎月全力で鬼ごっこに興じている男たちが、大人になっても全力鬼ごっこを続ける話。30年間1度も捕まったことのない仲間「ジェリー」を今年こそはタッチしようと、男たちがガチで作戦を立てる。
最強の鬼ごっこプレイヤー、ジェリーが華麗にタッチをかわすシーンでは急に映像のクオリティが上がるのが、露骨だけどとても気持ちいいw ジェリーはかっこいいしアクションもすごいし、そこまでやるか!っていう展開ばかりで飽きない。何より、いい歳した大人が友達と全力で遊んだり楽しんだりする場面がめちゃくちゃ好きなんすよね。そういう点でとっても面白い映画でした。
大人になっても全力で勝負を楽しめるっていいな。
歳を重ねると仕事や家庭、守るものというか優先すべきものが自然と増えてきて、思考も体力も時間も遊びに全力投球している場合じゃなくなるのが普通じゃないですか。でも彼らは「みんなで全力で遊ぶ」ことの大切さというか、尊さをよく分かっている。そしてお互いがその遊びを大切に思っていると信じて疑わない。こういうのが友情ってやつなのかな!いいな〜痺れちゃうな!!
傍から見ればバカバカしいことでも、自分の中にある子供らしさが大切だと確固たる信念を持って信じている。その強さが本当に眩しいと思いました。
一度、大人になっても遊ぶことを徹底的に否定されるシーンがあるんです。その時の主人公が「君は僕の中の子供を殺した」と言っていて、その後どう返されたのかは覚えてないけど、このセリフだけは妙に印象に残りました。
大人になっても全力で遊べる人は、心の中の子供を殺さずにいるだけなんだろうな。当たり前だけど。私も、何を楽しいと感じるかちゃんと理解している人間でいたいなと思ったんですよね。そして必要があればその心の中の子供をいつでも表層に引っ張り出せる人間でいたい。ラストシーンで鬼ごっこに興じる彼らは、とっても楽しそうだった。誰だって遊んだら笑顔になっちゃうもんな。遊びってすごいなぁ。
ん〜、鬼ごっこやりたくなってきましたね!?
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子供の頃から毎月全力で鬼ごっこに興じている男たちが、大人になっても全力鬼ごっこを続ける話。30年間1度も捕まったことのない仲間「ジェリー」を今年こそはタッチしようと、男たちがガチで作戦を立てる。
最強の鬼ごっこプレイヤー、ジェリーが華麗にタッチをかわすシーンでは急に映像のクオリティが上がるのが、露骨だけどとても気持ちいいw ジェリーはかっこいいしアクションもすごいし、そこまでやるか!っていう展開ばかりで飽きない。何より、いい歳した大人が友達と全力で遊んだり楽しんだりする場面がめちゃくちゃ好きなんすよね。そういう点でとっても面白い映画でした。
大人になっても全力で勝負を楽しめるっていいな。
歳を重ねると仕事や家庭、守るものというか優先すべきものが自然と増えてきて、思考も体力も時間も遊びに全力投球している場合じゃなくなるのが普通じゃないですか。でも彼らは「みんなで全力で遊ぶ」ことの大切さというか、尊さをよく分かっている。そしてお互いがその遊びを大切に思っていると信じて疑わない。こういうのが友情ってやつなのかな!いいな〜痺れちゃうな!!
傍から見ればバカバカしいことでも、自分の中にある子供らしさが大切だと確固たる信念を持って信じている。その強さが本当に眩しいと思いました。
一度、大人になっても遊ぶことを徹底的に否定されるシーンがあるんです。その時の主人公が「君は僕の中の子供を殺した」と言っていて、その後どう返されたのかは覚えてないけど、このセリフだけは妙に印象に残りました。
大人になっても全力で遊べる人は、心の中の子供を殺さずにいるだけなんだろうな。当たり前だけど。私も、何を楽しいと感じるかちゃんと理解している人間でいたいなと思ったんですよね。そして必要があればその心の中の子供をいつでも表層に引っ張り出せる人間でいたい。ラストシーンで鬼ごっこに興じる彼らは、とっても楽しそうだった。誰だって遊んだら笑顔になっちゃうもんな。遊びってすごいなぁ。
ん〜、鬼ごっこやりたくなってきましたね!?
Disney+加入をきっかけにアメコミ好きの友人に勧められ、卒業までにエンドゲームまで観られるかなチャレンジを開催。加入直後はMCU映画すっとばしてドラマ「ワンダヴィジョン」を見てたのですが、これはMCU知らないと全然分からないぞということで観ようと思い立ちました。
というわけで、ちょっとずつメモしてた感想を載せます。
ネタバレ含みます!
【フェイズ1】
アイアンマン
なぜかDisney+にないので別のサービスで観た。
当たり前だけど初作だからわかりやすいし映画として面白い。スーツがどんどん改良されていく過程にわくわくする。今思うとこの頃の敵はまだ人間だったなぁ。今後の敵のランクアップを考えると、トニー(主人公)が『アベンジャーズ』のあとに病んじゃうのも理解できる。
エンドゲームまで観て思うこと
MCUには元々パワーを持っていたり、望んで英雄になったりと様々なヒーローがいるけど、中でもトニーは最も自発的に英雄になったヒーローだと思う。キャプテン・アメリカも自発的にパワーを手に入れたといえばそうだけど、なんて言ったらいいかな、キャップの戦いは陰謀に巻き込まれたものというか、運命の力みたいなものが強いと思うんだよね。でもトニーは、振り払おうと思えばアベンジャーズとしての戦いに無視を決め込むこともできたと思う。それでもスーツを着て戦った。あの傲慢な若者がここまで成長した、ヒーローになった、そういうところがとても好きだな。時にはスーツに依存することもあるけど、誰よりも人間らしく、誰よりもヒーローに近い男。彼から物語が始まるのとてもアツいよね。
インクレディブル・ハルク
愛がテーマのロマンチックな話だった(拡大解釈)。あとのハルク役は俳優さんが変わってしまうので不憫な話でもある。王道。MCU的にはどういう位置づけの作品(無かったことにされているのかどうか)かわからないので、なんともコメントしがたい。
アイアンマン2
映画として面白いかどうかは別として、トニーの父親や S.H.I.E.L.D. について理解するには観なきゃいけない。面白いかどうかは別として。
マイティ・ソー
SFっぽいシリーズから一転ファンタジー。ロード・オブ・ザ・リングにどハマりした身としては好みの世界観で嬉しかった。ソーはお皿拭き手伝うし礼儀正しいとこもあるし、脳筋の割に好感度高い。そして弟ロキもキャラ立ってていいな。…と、このときはその程度に思っていましたね。ロキが幻覚使ってソーを奇襲するところ何度見ても笑える。
エンドゲームまで観て思うこと
とりあえずトムヒ(ロキの俳優さん)がめっちゃ若い。そしてまだこの頃のロキはちゃんと兄上とお父さんが話を聞いてあげたら、サノスに目をつけられることはなかったんじゃないかな…。
キャプテン・アメリカ
戦争モノがくるとは思っていなかったので楽しめた。キャプテン・アメリカについて知っていることが何一つなかったので、なんでそんな青タイツなのか等疑問が氷解した。スティーブ(主人公)が高潔な人物すぎて、Twitterでネタにされてるのを普通に笑ってたのが申し訳なくなってきた。
エンドゲームまで観て思うこと
初恋の人を忘れられないスティーブ一途で解釈一致、以上です。ダンスできて良かったねぇ…!!
アベンジャーズ
いきなり集められて疑心暗鬼だったヒーローたちが結束する様は胸が熱くなるね。この映画で一気に引き込まれ、MARVELシリーズが好きになったところある。ドヤ顔で矢を掴んだ次の瞬間に吹っ飛ばされるロキのシーンが大好き。スーツ姿のロキも大好き。あれ?ロキばっか見てるな…。
エンドゲームまで観て思うこと
みんな若い。この頃からロキにサノスの影がちらついてて今後の運命を示唆しているのがもう耐えられない。
【フェイズ2】
アイアンマン3
トニーは俺様で傲慢でいけ好かないと思っていたけど、理解を超える出来事に苦悩したり人並みに慈悲があったりと、アベンジャーズのなかで1番人間らしいところは好き。でも陰キャいじめて返り討ちにあっているのは自業自得なので同情はしません。主人公が続編で病んじゃう展開は好かないけど、2よりは面白かった。
マイティ・ソー2
母親の死を悲しむロキ、嬉しそうに兄上の横を歩くロキ、敵討ちのために活躍するロキを見て「あっ一番好きな映画になるなこれ」と思った。この頃から悲劇の悪役ではなく生粋の悪戯好きっていうのが本当のロキなんだろうなと感じ始める。
ソーの恋人ジェーンがロキをはたくシーンが大好き(さらにはたかれたロキがジェーンを見つめているのも意味わからんけど可愛くて好き)。さらにロキが飛行船から突き落とされるところも好きw とにかく兄弟の煽りあいが最高。ソーとジェーンの恋はハルク並にロマンチックで良いなぁと思ってしまうけど、2年も彼女をほっといたソーはもっと殴られていい。そりゃ後々放置されて別れても文句言えないぞソー。
キャプテン・アメリカ2
死んだはずのキャップの親友、バッキーが初登場。戦争時代はそうでもなかったけど、ウィンターソルジャーとして現れたバッキーの髪型がかなり好みで好きになっちゃった。
時代に翻弄されながらも逞しいキャップが健気でなんか良い。映画なんだけど、読後感が良いって言いたくなる。キャプテン・アメリカの話はちょっとシリアスであと引くんだよね。
エンドゲームまで観て思うこと
ストーリーというかバッキーの背景を考えると悲しみしかないけど、この頃のキレキレのバッキーはそんなこと頭から吹っ飛ぶくらいかっこよかったなぁということです!!!!髪型が好きとか言ってたら全部好きになっちゃった。バッキーとキャップ&ブラックウィドウが高速道路でバトルするところもう1回観たい。
GotG
キャラ多すぎて把握大変だったけど最後はみんな協力してたので良かったです(小並感)。単体で戦うヒーローも素敵だけど、チームでワイワイ戦うのも面白いよね。ヨンドゥの戦闘シーンがカッコよくて度肝抜かれた。グルートが死んだときはアライグマと一緒に泣いた。グルートが生きててよかった…。
アベンジャーズ2
序盤のアベンジャーズみんなでパーティやってるシーン大好き。「ソーのハンマー持てるか選手権」がなかなか面白いし、ジャケット着てるソーがイケメンすぎる。神話組の現代服は心臓に悪いんよな…。
後半、アベンジャーズで唯一妻子持ちのホークアイが子供(ワンダ)を諭すところ、子供がいるホークアイが言うからこそ痺れた。これがキャップやソーだったらこんな感動しなかったろうな。
この戦いの被害のせいであとあとアベンジャーズが分裂の危機に陥るわけだけど、無我夢中で戦ってるのに被害抑えろとか無茶すぎね?とは思う。
アントマン
単体物として結構面白いと思う。昆虫が苦手な人は見ない方がいいかも。昔見た事あるので今回はさらりと流しました。
【フェイズ3】
シビル・ウォー
キャプテンとトニーの対立からアベンジャーズが二分される話。仲間割れしてるけど最後には丸く収まるんだろ…って思ってたらガチで決裂して心に深いダメージを負った。キャップもバッキーも好きだからこそ、彼らがトニーの元を去ったという事実が辛い。不可抗力で罪を犯したバッキーも可哀想だけど、これは被害者のトニーに殴る権利あるだろ…と思ってたらバッキーとキャップが2人がかりでトニー殴ってて「それは違うやん!?」ってなった。でもバッキー好きだよ…バッキー…。キャップが彼女とキスしてるところを最高の笑顔で眺めているバッキーとファルコンが可愛い(でもそのあとに死闘が待っている)。
途中からアントマンとスパイダーマンが出てくるんだけど、数年前にチラ見しただけのスパイダーマンの少年は顔覚えてて、何故か同じ日に見たアントマンの顔は完全に忘れてた。ごめんて。
とにかくしんどかったので、今後私を情緒不安定にさせたきゃ持ってこいって感じの映画。
エンドゲームまで観て思うこと
エンドゲームまで観ても、バッキーの「(自分が殺した人間は)1人残らず覚えてる」というセリフがMCUで自分に刺さったセリフランキングTOP3に入る。それくらいこの映画でバッキーにやられた。洗脳されて仕方なく殺してたのに記憶はあるって残酷。そしてエンドゲームでキャップの親友の座をファルコンに譲るバッキー。あのシーン、何考えてたんだろうね。そういう陰があるところが好きなんだけど。
ドクターストレンジ
もともと見たことあったけど、2回目でもやっぱり面白かった。かなり好き。魔法×現代な世界観が他の作品とは逸脱していて新鮮。そして主人公がどんどん力をつけていく過程はやっぱりわくわくする!
ストレンジの兄弟子としてCV小野大輔が出てきたので、マイティ・ソーの兄弟とコラボしてくれたら実質スターダストクルセイダース。
エンドゲームまで観て思うこと
MCUのこと何も知らずに「ストレンジ先生の続編まだかな!」って言ってた過去の自分に「いいからインフィニティウォーとエンドゲームを見ろ、チート並に活躍してるぞ」って言い聞かせたい。
マイティ・ソー3
ロキがたくさん出ると聞いて待ちきれずに順番(公開順)をねじ曲げて観てしまった。
なんだこのロキファン大量生産映画。3作目への好感度が2作目どころか1作目を越えることってある?というくらい好き。今のとこMARVEL史上1番好き(なんならパンフレット買った)。ロキの出番が沢山ある。徹頭徹尾ロキが色んな顔をする。そしてお兄ちゃんと一緒に戦う、背中を預ける、指示に従う、傍に立つ!!! えっこれ本当に公式ですか?オタクの妄想じゃなくて?ありがとう生きててよかった………
エンドゲームまで観て思うこと
この直後にあれが待ってると思うと何も言えない。
GotG2
MARVEL史上いちばん泣いた(一人で観てたせいだと思います)。もともとGotGシリーズは負け組たちの再起物語って感じで好感度高かったんだけど、今回は家族の絆にフォーカスしててかなり泣かせに来てた。ピーター(主人公)がヨンドゥ(ピーターに処世術叩き込んだ人)に本当は愛されてたってだけでうるうるしたのに、そのヨンドゥがピーターの為に死んでしまう場面、そしてヨンドゥのかつての仲間たちがヨンドゥを称える場面で号泣してしまった。ヨンドゥの全てが報われててピーターもそんな父親を誇りに思っているのが伝わってきて最高だった。こんなベタな感動にまんまとハマっているのが悔しく、でも楽しくもあるw
エンドゲームまで観て思うこと
ピーターここで父親亡くして、幼少期に母も亡くして、そしてインフィニティウォーで恋人まで亡くすのかわいそすぎんか?
スパイダーマン/ホームカミング
見たことあるのでさらりと流した。庶民から見たアベンジャーズが描かれているのは貴重。アベンジャーズの進捗としては、トニーがやっと籍入れた。キャップが現代でも広告塔にされているのワロタ。キャップ、アベンジャーズ抜けたのにまだ使われてるのか。
ブラックパンサー
アフリカ部族の文化とテクノロジーが融合していて新鮮な雰囲気の映画だった。敵も主人公も先代のゴタゴタによって戦う運命になってしまったので可哀想。でも敵がいたからこそ主人公は国の命運を変える決意ができたんだよね。
アベンジャーズ/インフィニティウォー
は?(詳細は前の記事で)
アントマン&ワスプ
(時間都合により未視聴)
キャプテン・マーベル
(時間都合により飛ばし飛ばしで視聴)
めっちゃ強い力を得た女の子の話。たとえ失敗しても諦めない、何度でも立ち上がることの強さを教えてくれる。笑えないくらい強い。フューリーの若い頃の姿が出てくるのもポイント。
エンドゲームまで観て思うこと
信じられないくらい最後まで強い。
アベンジャーズ/エンドゲーム
インフィニティウォーの厄災からの復活を描く。今まで見てきたシーンがどんどん出て来て懐かしかったし、ああこれだけの戦いを自分は見てきたんだなと感動した。アベンジャーズサーガの集大成なだけあって迫力は桁違い。鳥肌ポイントが多すぎる。たとえば、ストレンジの魔法であらゆるヒーローが集結したところ、とんでもねぇ規模で行われる戦闘シーン、「アベンジャーズ、アッセンブル!」というキャップの掛け声、「私がアイアンマンだ」というセリフなどなど。
あと個人的に感動したのは、ブチ切れて終始シリアスなソーがサノスの首をはねるところ、トニーの葬式にたくさんの仲間が詰めかけたところ…ですかね。ロキが殺された時からソーがサノスを殺してくれなきゃヤダってずっと思ってたので(怒り任せだしこれのせいでソーが病んじゃうとはいえ)殺ってくれてよかったし、トニーに関してはもう…あの傲慢で機械しか友達のいなかったメカニックは、ヒーローという仕事を通してこれだけの仲間に巡り会ったんだなという感慨がね…。物語はアイアンマンで始まりアイアンマンで終わる。トニー、ありがとう。よく休んでくれ。
長い長い物語を見届けた満足感がある。
2月中旬くらいに『アイアンマン』を見始めてからひと月しか経ってないけど、いい世界を見せてもらったなーと思う。MCUに出会えてよかった。
これでやっとワンダヴィジョンの続きを楽しめるし、今月にはファルコン&バッキーのドラマも始まるし、6月にはなんとロキ主役のドラマもあるので、まだまだ楽しめそうで今からワクワクしている。ありがとうDisney+、ありがとうマーベル、気が向いたらアメコミも買います。
というわけで、ちょっとずつメモしてた感想を載せます。
ネタバレ含みます!
【フェイズ1】
アイアンマン
なぜかDisney+にないので別のサービスで観た。
当たり前だけど初作だからわかりやすいし映画として面白い。スーツがどんどん改良されていく過程にわくわくする。今思うとこの頃の敵はまだ人間だったなぁ。今後の敵のランクアップを考えると、トニー(主人公)が『アベンジャーズ』のあとに病んじゃうのも理解できる。
エンドゲームまで観て思うこと
MCUには元々パワーを持っていたり、望んで英雄になったりと様々なヒーローがいるけど、中でもトニーは最も自発的に英雄になったヒーローだと思う。キャプテン・アメリカも自発的にパワーを手に入れたといえばそうだけど、なんて言ったらいいかな、キャップの戦いは陰謀に巻き込まれたものというか、運命の力みたいなものが強いと思うんだよね。でもトニーは、振り払おうと思えばアベンジャーズとしての戦いに無視を決め込むこともできたと思う。それでもスーツを着て戦った。あの傲慢な若者がここまで成長した、ヒーローになった、そういうところがとても好きだな。時にはスーツに依存することもあるけど、誰よりも人間らしく、誰よりもヒーローに近い男。彼から物語が始まるのとてもアツいよね。
インクレディブル・ハルク
愛がテーマのロマンチックな話だった(拡大解釈)。あとのハルク役は俳優さんが変わってしまうので不憫な話でもある。王道。MCU的にはどういう位置づけの作品(無かったことにされているのかどうか)かわからないので、なんともコメントしがたい。
アイアンマン2
映画として面白いかどうかは別として、トニーの父親や S.H.I.E.L.D. について理解するには観なきゃいけない。面白いかどうかは別として。
マイティ・ソー
SFっぽいシリーズから一転ファンタジー。ロード・オブ・ザ・リングにどハマりした身としては好みの世界観で嬉しかった。ソーはお皿拭き手伝うし礼儀正しいとこもあるし、脳筋の割に好感度高い。そして弟ロキもキャラ立ってていいな。…と、このときはその程度に思っていましたね。ロキが幻覚使ってソーを奇襲するところ何度見ても笑える。
エンドゲームまで観て思うこと
とりあえずトムヒ(ロキの俳優さん)がめっちゃ若い。そしてまだこの頃のロキはちゃんと兄上とお父さんが話を聞いてあげたら、サノスに目をつけられることはなかったんじゃないかな…。
キャプテン・アメリカ
戦争モノがくるとは思っていなかったので楽しめた。キャプテン・アメリカについて知っていることが何一つなかったので、なんでそんな青タイツなのか等疑問が氷解した。スティーブ(主人公)が高潔な人物すぎて、Twitterでネタにされてるのを普通に笑ってたのが申し訳なくなってきた。
エンドゲームまで観て思うこと
初恋の人を忘れられないスティーブ一途で解釈一致、以上です。ダンスできて良かったねぇ…!!
アベンジャーズ
いきなり集められて疑心暗鬼だったヒーローたちが結束する様は胸が熱くなるね。この映画で一気に引き込まれ、MARVELシリーズが好きになったところある。ドヤ顔で矢を掴んだ次の瞬間に吹っ飛ばされるロキのシーンが大好き。スーツ姿のロキも大好き。あれ?ロキばっか見てるな…。
エンドゲームまで観て思うこと
みんな若い。この頃からロキにサノスの影がちらついてて今後の運命を示唆しているのがもう耐えられない。
【フェイズ2】
アイアンマン3
トニーは俺様で傲慢でいけ好かないと思っていたけど、理解を超える出来事に苦悩したり人並みに慈悲があったりと、アベンジャーズのなかで1番人間らしいところは好き。でも陰キャいじめて返り討ちにあっているのは自業自得なので同情はしません。主人公が続編で病んじゃう展開は好かないけど、2よりは面白かった。
マイティ・ソー2
母親の死を悲しむロキ、嬉しそうに兄上の横を歩くロキ、敵討ちのために活躍するロキを見て「あっ一番好きな映画になるなこれ」と思った。この頃から悲劇の悪役ではなく生粋の悪戯好きっていうのが本当のロキなんだろうなと感じ始める。
ソーの恋人ジェーンがロキをはたくシーンが大好き(さらにはたかれたロキがジェーンを見つめているのも意味わからんけど可愛くて好き)。さらにロキが飛行船から突き落とされるところも好きw とにかく兄弟の煽りあいが最高。ソーとジェーンの恋はハルク並にロマンチックで良いなぁと思ってしまうけど、2年も彼女をほっといたソーはもっと殴られていい。そりゃ後々放置されて別れても文句言えないぞソー。
キャプテン・アメリカ2
死んだはずのキャップの親友、バッキーが初登場。戦争時代はそうでもなかったけど、ウィンターソルジャーとして現れたバッキーの髪型がかなり好みで好きになっちゃった。
時代に翻弄されながらも逞しいキャップが健気でなんか良い。映画なんだけど、読後感が良いって言いたくなる。キャプテン・アメリカの話はちょっとシリアスであと引くんだよね。
エンドゲームまで観て思うこと
ストーリーというかバッキーの背景を考えると悲しみしかないけど、この頃のキレキレのバッキーはそんなこと頭から吹っ飛ぶくらいかっこよかったなぁということです!!!!髪型が好きとか言ってたら全部好きになっちゃった。バッキーとキャップ&ブラックウィドウが高速道路でバトルするところもう1回観たい。
GotG
キャラ多すぎて把握大変だったけど最後はみんな協力してたので良かったです(小並感)。単体で戦うヒーローも素敵だけど、チームでワイワイ戦うのも面白いよね。ヨンドゥの戦闘シーンがカッコよくて度肝抜かれた。グルートが死んだときはアライグマと一緒に泣いた。グルートが生きててよかった…。
アベンジャーズ2
序盤のアベンジャーズみんなでパーティやってるシーン大好き。「ソーのハンマー持てるか選手権」がなかなか面白いし、ジャケット着てるソーがイケメンすぎる。神話組の現代服は心臓に悪いんよな…。
後半、アベンジャーズで唯一妻子持ちのホークアイが子供(ワンダ)を諭すところ、子供がいるホークアイが言うからこそ痺れた。これがキャップやソーだったらこんな感動しなかったろうな。
この戦いの被害のせいであとあとアベンジャーズが分裂の危機に陥るわけだけど、無我夢中で戦ってるのに被害抑えろとか無茶すぎね?とは思う。
アントマン
単体物として結構面白いと思う。昆虫が苦手な人は見ない方がいいかも。昔見た事あるので今回はさらりと流しました。
【フェイズ3】
シビル・ウォー
キャプテンとトニーの対立からアベンジャーズが二分される話。仲間割れしてるけど最後には丸く収まるんだろ…って思ってたらガチで決裂して心に深いダメージを負った。キャップもバッキーも好きだからこそ、彼らがトニーの元を去ったという事実が辛い。不可抗力で罪を犯したバッキーも可哀想だけど、これは被害者のトニーに殴る権利あるだろ…と思ってたらバッキーとキャップが2人がかりでトニー殴ってて「それは違うやん!?」ってなった。でもバッキー好きだよ…バッキー…。キャップが彼女とキスしてるところを最高の笑顔で眺めているバッキーとファルコンが可愛い(でもそのあとに死闘が待っている)。
途中からアントマンとスパイダーマンが出てくるんだけど、数年前にチラ見しただけのスパイダーマンの少年は顔覚えてて、何故か同じ日に見たアントマンの顔は完全に忘れてた。ごめんて。
とにかくしんどかったので、今後私を情緒不安定にさせたきゃ持ってこいって感じの映画。
エンドゲームまで観て思うこと
エンドゲームまで観ても、バッキーの「(自分が殺した人間は)1人残らず覚えてる」というセリフがMCUで自分に刺さったセリフランキングTOP3に入る。それくらいこの映画でバッキーにやられた。洗脳されて仕方なく殺してたのに記憶はあるって残酷。そしてエンドゲームでキャップの親友の座をファルコンに譲るバッキー。あのシーン、何考えてたんだろうね。そういう陰があるところが好きなんだけど。
ドクターストレンジ
もともと見たことあったけど、2回目でもやっぱり面白かった。かなり好き。魔法×現代な世界観が他の作品とは逸脱していて新鮮。そして主人公がどんどん力をつけていく過程はやっぱりわくわくする!
ストレンジの兄弟子としてCV小野大輔が出てきたので、マイティ・ソーの兄弟とコラボしてくれたら実質スターダストクルセイダース。
エンドゲームまで観て思うこと
MCUのこと何も知らずに「ストレンジ先生の続編まだかな!」って言ってた過去の自分に「いいからインフィニティウォーとエンドゲームを見ろ、チート並に活躍してるぞ」って言い聞かせたい。
マイティ・ソー3
ロキがたくさん出ると聞いて待ちきれずに順番(公開順)をねじ曲げて観てしまった。
なんだこのロキファン大量生産映画。3作目への好感度が2作目どころか1作目を越えることってある?というくらい好き。今のとこMARVEL史上1番好き(なんならパンフレット買った)。ロキの出番が沢山ある。徹頭徹尾ロキが色んな顔をする。そしてお兄ちゃんと一緒に戦う、背中を預ける、指示に従う、傍に立つ!!! えっこれ本当に公式ですか?オタクの妄想じゃなくて?ありがとう生きててよかった………
エンドゲームまで観て思うこと
この直後にあれが待ってると思うと何も言えない。
GotG2
MARVEL史上いちばん泣いた(一人で観てたせいだと思います)。もともとGotGシリーズは負け組たちの再起物語って感じで好感度高かったんだけど、今回は家族の絆にフォーカスしててかなり泣かせに来てた。ピーター(主人公)がヨンドゥ(ピーターに処世術叩き込んだ人)に本当は愛されてたってだけでうるうるしたのに、そのヨンドゥがピーターの為に死んでしまう場面、そしてヨンドゥのかつての仲間たちがヨンドゥを称える場面で号泣してしまった。ヨンドゥの全てが報われててピーターもそんな父親を誇りに思っているのが伝わってきて最高だった。こんなベタな感動にまんまとハマっているのが悔しく、でも楽しくもあるw
エンドゲームまで観て思うこと
ピーターここで父親亡くして、幼少期に母も亡くして、そしてインフィニティウォーで恋人まで亡くすのかわいそすぎんか?
スパイダーマン/ホームカミング
見たことあるのでさらりと流した。庶民から見たアベンジャーズが描かれているのは貴重。アベンジャーズの進捗としては、トニーがやっと籍入れた。キャップが現代でも広告塔にされているのワロタ。キャップ、アベンジャーズ抜けたのにまだ使われてるのか。
ブラックパンサー
アフリカ部族の文化とテクノロジーが融合していて新鮮な雰囲気の映画だった。敵も主人公も先代のゴタゴタによって戦う運命になってしまったので可哀想。でも敵がいたからこそ主人公は国の命運を変える決意ができたんだよね。
アベンジャーズ/インフィニティウォー
は?(詳細は前の記事で)
アントマン&ワスプ
(時間都合により未視聴)
キャプテン・マーベル
(時間都合により飛ばし飛ばしで視聴)
めっちゃ強い力を得た女の子の話。たとえ失敗しても諦めない、何度でも立ち上がることの強さを教えてくれる。笑えないくらい強い。フューリーの若い頃の姿が出てくるのもポイント。
エンドゲームまで観て思うこと
信じられないくらい最後まで強い。
アベンジャーズ/エンドゲーム
インフィニティウォーの厄災からの復活を描く。今まで見てきたシーンがどんどん出て来て懐かしかったし、ああこれだけの戦いを自分は見てきたんだなと感動した。アベンジャーズサーガの集大成なだけあって迫力は桁違い。鳥肌ポイントが多すぎる。たとえば、ストレンジの魔法であらゆるヒーローが集結したところ、とんでもねぇ規模で行われる戦闘シーン、「アベンジャーズ、アッセンブル!」というキャップの掛け声、「私がアイアンマンだ」というセリフなどなど。
あと個人的に感動したのは、ブチ切れて終始シリアスなソーがサノスの首をはねるところ、トニーの葬式にたくさんの仲間が詰めかけたところ…ですかね。ロキが殺された時からソーがサノスを殺してくれなきゃヤダってずっと思ってたので(怒り任せだしこれのせいでソーが病んじゃうとはいえ)殺ってくれてよかったし、トニーに関してはもう…あの傲慢で機械しか友達のいなかったメカニックは、ヒーローという仕事を通してこれだけの仲間に巡り会ったんだなという感慨がね…。物語はアイアンマンで始まりアイアンマンで終わる。トニー、ありがとう。よく休んでくれ。
長い長い物語を見届けた満足感がある。
2月中旬くらいに『アイアンマン』を見始めてからひと月しか経ってないけど、いい世界を見せてもらったなーと思う。MCUに出会えてよかった。
これでやっとワンダヴィジョンの続きを楽しめるし、今月にはファルコン&バッキーのドラマも始まるし、6月にはなんとロキ主役のドラマもあるので、まだまだ楽しめそうで今からワクワクしている。ありがとうDisney+、ありがとうマーベル、気が向いたらアメコミも買います。
映画の感想です。
ネタバレします。
今回観たのは『アベンジャーズ/インフィニティウォー』(アベンジャーズ3)。2月の終わりから始まった『アベンジャーズ/エンドゲーム』(アベンジャーズ4)をゴールとする、卒業までMARVELいくつ観れるかなチャレンジももう終盤。ロキにハマってからは時の流れが早く感じました。
率直な感想としては、「苦しい」……かな。
理由は以下の通り。
・ロキが死ぬから
・他にも馴染みのキャラが死ぬから
・物語が絶望で終わるから(アベンジャーズ4に直接続く)
・ロキが死ぬから(しかも冒頭で)
・ロキが死ぬから(これでソーは家族がいなくなってしまった)
はぁ〜〜〜クソ辛い。
(汚い言葉を使うとスティーブに怒られますね)
実際ロキがサノスに殺されるところは衝撃が強すぎて処理しきれなかったんですけど、ロキの死を見届けサノスから逃げたソーが「国民は虐殺された、父も死んだ、母も死んだ、姉は殺した、弟も死んだ」(うろ覚え)って泣きながら語っているシーンでボロッボロに泣きました。ただでさえ前作(マイティ・ソー3)でオーディンが消えたときに「これでもう家族は2人だけなのか…」って思ってたのにこんな…こんな仕打ちあります!? マイティ・ソー3で愉快な笑顔が多かった快活なあのソーが、悲しみと復讐心に打ちひしがれて、乾いた笑顔を張り付かせて涙流しながら家族のこと語るなんて、そこでようやくこれは悲しいことなんだと脳が理解してもう情緒がぐしゃぐしゃになりました。マイティ・ソー3でやっっっとソーとロキが和解したんやぞ…、あんなに仲悪かったのに、1500年一緒にいたのに、傍にいたのに……。そりゃお兄ちゃんも命懸けでハンマー作るし怒りのパワーで他のどのヒーローよりもサノス殺害に近づくわ。ソーが仇打ってくれなきゃもうやだもん…。
ロキは悪いことしてヒーローにボコられてほしかったけど、死んでほしいわけじゃなかった。これは心からそう思う。少なくともヒーローじゃなくヴィランに殺られるのは1番見たくないシナリオすぎて心が痛い。なんだこの気持ちは……推しが死ぬのは初めてじゃないだろ……いやでもこんな冒頭でかませ犬みたいに殺されるのは初めてだよ。ただただ悲しい。
昔のロキだったらソーのことほっといてサノスに寝返っただろうに、お兄ちゃんのためにわざわざ名乗って喉元に刃つきつけて返り討ちに遭うなんて…お前…!改心したんだなと思えるだけに辛さが桁違い。
ロキのこと切り離して考えても、最後はサノスの思い通りになってしまうという絶望で終わるので、エンドロール流れたときは「これで終わり…?」と動くことが出来ませんでした。これ当時に劇場で観たファン大丈夫か? 少なくともロキファンは残りの2時間20分話が頭に入ってこなかったでしょ…同情します。マイティ・ソー3を観たときは「これ当時劇場で観たかったな〜」とか言ってたけど前言撤回しますわ。しかもアベンジャーズ3と4の間に2本ほかの映画が上映されたのもキツい。完結したあとのオタクでよかった。
でもアクション多くてとても良かったなぁ。
今まで見てきたヒーローが(アントマンとホークアイ以外)みんな出てきて一緒に戦って、喋って、胸が熱くなるところがいくつもありました。特にヒーローたちの対面と共闘はほんとにファン泣かせで良い。シリアス雰囲気のキャプテン・アメリカシリーズのキャラと、賑やかなガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのキャラが一緒にいるところとても愉快。ほんとに同じ時空の話だったんだーってなりますね。バッキーとアライグマのことだよ。ドクター・ストレンジとトニーの傲慢組(言い方w)が相性悪くて初対面で喧嘩ばっかりなのも解釈一致でありがたかったです。
アクションもヒーローの盛り合わせって感じで豪華で良かった。ロキが殺されたあとはソーばっか見てたのでソーのシーンしか思い出せないんですけど、ソーほんと強くてかっこええよ。今回の主人公だれ?って聞かれたら即答でソー。
今すぐアベンジャーズ4を見たい。
終わりを見届けたい。
でも4で知らないキャラとか出てくるの嫌だから、ちゃんと全部理解したいから、間に上映された2本を観てからにしたい気もする。しかしですよ、実は3月の頭からMARVELマラソンは友人を巻きこんでやってまして、友人と一緒に見られるのはあと1回(しかも半日)なんですよね。そこで3時間もあるアベンジャーズ4(ボリュームが馬鹿)の前に2本も見ている余裕はないし、なんなら友人と会う前に私が2本も見る余裕もない。なので、知らないところはあとで補完するつもりで観るしかない…。『キャプテン・マーベル』くらいは見といたほうがいい気もするけど。
まぁ冷静に考えるとロキはアベンジャーズ1で地球支配しようとして何人も殺してるんで、今更殺されてもおかしくない立ち位置ではあったんですよね。因果応報というか。そこを改心したところを描いてしまうからこんな辛いのであって、MARVELはこんな地獄をどうして生み出したの…?という気持ち。最後までロキがクズだったらこんな辛かないんだよなぁ…。こんなことになったのに友人は「MARVELは面白いぞ!」って勧めてきたんだったと思うと人間不信になってしまいそう。でも面白いのはほんと。ロキだけじゃなく、ソーやキャップ、バッキーやヨンドゥといった愉快な仲間たち()に出会えたのは楽しい。今はちょっとまだ現実を受け止められない気持ちが強いけど。
また長々と語ってしまった。
全部見届けるまでがんばるぞ!最後までよろしく!
ネタバレします。
今回観たのは『アベンジャーズ/インフィニティウォー』(アベンジャーズ3)。2月の終わりから始まった『アベンジャーズ/エンドゲーム』(アベンジャーズ4)をゴールとする、卒業までMARVELいくつ観れるかなチャレンジももう終盤。ロキにハマってからは時の流れが早く感じました。
率直な感想としては、「苦しい」……かな。
理由は以下の通り。
・ロキが死ぬから
・他にも馴染みのキャラが死ぬから
・物語が絶望で終わるから(アベンジャーズ4に直接続く)
・ロキが死ぬから(しかも冒頭で)
・ロキが死ぬから(これでソーは家族がいなくなってしまった)
はぁ〜〜〜クソ辛い。
(汚い言葉を使うとスティーブに怒られますね)
実際ロキがサノスに殺されるところは衝撃が強すぎて処理しきれなかったんですけど、ロキの死を見届けサノスから逃げたソーが「国民は虐殺された、父も死んだ、母も死んだ、姉は殺した、弟も死んだ」(うろ覚え)って泣きながら語っているシーンでボロッボロに泣きました。ただでさえ前作(マイティ・ソー3)でオーディンが消えたときに「これでもう家族は2人だけなのか…」って思ってたのにこんな…こんな仕打ちあります!? マイティ・ソー3で愉快な笑顔が多かった快活なあのソーが、悲しみと復讐心に打ちひしがれて、乾いた笑顔を張り付かせて涙流しながら家族のこと語るなんて、そこでようやくこれは悲しいことなんだと脳が理解してもう情緒がぐしゃぐしゃになりました。マイティ・ソー3でやっっっとソーとロキが和解したんやぞ…、あんなに仲悪かったのに、1500年一緒にいたのに、傍にいたのに……。そりゃお兄ちゃんも命懸けでハンマー作るし怒りのパワーで他のどのヒーローよりもサノス殺害に近づくわ。ソーが仇打ってくれなきゃもうやだもん…。
ロキは悪いことしてヒーローにボコられてほしかったけど、死んでほしいわけじゃなかった。これは心からそう思う。少なくともヒーローじゃなくヴィランに殺られるのは1番見たくないシナリオすぎて心が痛い。なんだこの気持ちは……推しが死ぬのは初めてじゃないだろ……いやでもこんな冒頭でかませ犬みたいに殺されるのは初めてだよ。ただただ悲しい。
昔のロキだったらソーのことほっといてサノスに寝返っただろうに、お兄ちゃんのためにわざわざ名乗って喉元に刃つきつけて返り討ちに遭うなんて…お前…!改心したんだなと思えるだけに辛さが桁違い。
ロキのこと切り離して考えても、最後はサノスの思い通りになってしまうという絶望で終わるので、エンドロール流れたときは「これで終わり…?」と動くことが出来ませんでした。これ当時に劇場で観たファン大丈夫か? 少なくともロキファンは残りの2時間20分話が頭に入ってこなかったでしょ…同情します。マイティ・ソー3を観たときは「これ当時劇場で観たかったな〜」とか言ってたけど前言撤回しますわ。しかもアベンジャーズ3と4の間に2本ほかの映画が上映されたのもキツい。完結したあとのオタクでよかった。
でもアクション多くてとても良かったなぁ。
今まで見てきたヒーローが(アントマンとホークアイ以外)みんな出てきて一緒に戦って、喋って、胸が熱くなるところがいくつもありました。特にヒーローたちの対面と共闘はほんとにファン泣かせで良い。シリアス雰囲気のキャプテン・アメリカシリーズのキャラと、賑やかなガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのキャラが一緒にいるところとても愉快。ほんとに同じ時空の話だったんだーってなりますね。バッキーとアライグマのことだよ。ドクター・ストレンジとトニーの傲慢組(言い方w)が相性悪くて初対面で喧嘩ばっかりなのも解釈一致でありがたかったです。
アクションもヒーローの盛り合わせって感じで豪華で良かった。ロキが殺されたあとはソーばっか見てたのでソーのシーンしか思い出せないんですけど、ソーほんと強くてかっこええよ。今回の主人公だれ?って聞かれたら即答でソー。
今すぐアベンジャーズ4を見たい。
終わりを見届けたい。
でも4で知らないキャラとか出てくるの嫌だから、ちゃんと全部理解したいから、間に上映された2本を観てからにしたい気もする。しかしですよ、実は3月の頭からMARVELマラソンは友人を巻きこんでやってまして、友人と一緒に見られるのはあと1回(しかも半日)なんですよね。そこで3時間もあるアベンジャーズ4(ボリュームが馬鹿)の前に2本も見ている余裕はないし、なんなら友人と会う前に私が2本も見る余裕もない。なので、知らないところはあとで補完するつもりで観るしかない…。『キャプテン・マーベル』くらいは見といたほうがいい気もするけど。
まぁ冷静に考えるとロキはアベンジャーズ1で地球支配しようとして何人も殺してるんで、今更殺されてもおかしくない立ち位置ではあったんですよね。因果応報というか。そこを改心したところを描いてしまうからこんな辛いのであって、MARVELはこんな地獄をどうして生み出したの…?という気持ち。最後までロキがクズだったらこんな辛かないんだよなぁ…。こんなことになったのに友人は「MARVELは面白いぞ!」って勧めてきたんだったと思うと人間不信になってしまいそう。でも面白いのはほんと。ロキだけじゃなく、ソーやキャップ、バッキーやヨンドゥといった愉快な仲間たち()に出会えたのは楽しい。今はちょっとまだ現実を受け止められない気持ちが強いけど。
また長々と語ってしまった。
全部見届けるまでがんばるぞ!最後までよろしく!
本来私はオタクとして語るのが大好きなんですよね。
なので今回も今アツい存在について語ります。
MARVELのロキです。
※筆者は『アイアンマン』~『マイティ・ソー3』までしか見てません
MARVELシリーズに『マイティ・ソー』という映画がありまして、その主人公ソーの弟がロキです。こいつがねぇ、憎めないヴィランとして最高なんですよね。
そもそもなぜ今MARVELなのかというと……洋画好きの友人の勧め、そして別件でDisney+に加入する必要があり、じゃあついでに有名なMARVEL映画でも見ようかとマラソンを始めたのがきっかけです。有名だし見てみるか、本当にそんなノリで見始めました。まさか1人のキャラにこんなに溺れるとは思っていませんでした。
以下ネタバレたっぷりでお送りします。
はじめは兄に嫉妬心をこじらせ父親からも見放されてしまう義弟として悲劇的に見ていたんですけど、『アベンジャーズ』で愉快な(?)悪役として振る舞う彼が面白くて面白くてハートを撃ち抜かれてしまい、『マイティ・ソー2』で彼のデリケートな側面を見てあ〜好きですありがとうございますと見事に虜になりました。
オタクが「この2人が仲良かった世界線が見たいな…」と願わずにはいられないようなシーンを残した『マイティ・ソー2』(マイティ・ソー/ダークワールド)のあとに、兄弟で切り抜けるシーン盛りだくさんの『マイティ・ソー3』(マイティ・ソー/バトルロイヤル)を作る監督にはありがとうしかないのです。ありがとう。今日はじめてマイティ・ソー3観たけど興奮が冷めやらないよ。だからこうして語っているわけだけど!!
どのシーンがどう良いかというのを語るには今夜は時間がないので、とりあえずロキが良いぞということだけ伝えたいな。
1作目のロキは陰湿というか苦しんでいる悪役みたいな印象を受け、アベンジャーズでちょっと邪悪な悪役らしい野望が垣間見えるんですけど、2作目3作目のこれ以上ないくらい楽しそうなロキを見るとですね、黙って策略や嫉妬を積み上げる陰湿な彼より、悪戯で人々を騙し裏切り欺きそれを楽しむトリックスターみたいな彼こそが本当の姿ではないかと思うのですよ。ヒーローに負けても愉快な悪役として君臨していたいという意志は欠けない、コミカルさとお茶目さとちょっとの邪悪がとても良い…!
これが復讐に燃えるだけの陰湿な男だったら推してないんですよね。本人は悪戯のノリで欲望に素直に闊歩していて、それでいてちゃんとヒーローに負ける(かなりボコボコにされる)ところが大好き。小物臭がいいんだよなぁ。このロキは確実に負けるけど、かといって退場もしないだろうと、そんな感じで安心して見ていられる悪役。そこがいい。たくさん悪戯してたくさん負けてほしい。ヒーローにボコボコにされるロキがもっと見たい。もちろん活躍するところもね!
けっこう感情豊かだし何だかんだ家族が好き(オタクの過大解釈の可能性はあるけど)だし、自分のせいで本当に取り返しのつかないことになったら痛ましい顔もする。でも悪戯はやめられない。そんなロキくんをずっと見ていたいので、洗脳とか闇落ちとか可哀想な目には遭ってほしくないな。2作目で精神的に追い詰められるシーンがあるんですけど、私が見たMARVELのなかで2番目に心苦しい話でした(1位は『シビル・ウォー』。たぶん1番のシリアス回)。でも立ち直ってくれてよかったよ。そしてお父さんとも和解(?)できてよかったね…。
あ、あと一つだけシーンについて語るなら、やっぱり3作目の最後ですかね。兄弟でどうにか危機を切り抜けて、一息つくソーの背後に現れるロキ。ソーの近くにやってくるロキは大体自分の幻覚を送っているだけなので、今回もそうだと思ったソーが「お前がここにいたら抱きしめたのにな」と置き物を投げて確かめーーそれをキャッチしたロキが「いるよ」と呟く。
こんなん泣いちゃうんだよな!!!!!
私もソーと同じくこのロキは幻覚だと思っていたので、まさかの兄弟の絆復活にムジョルニア(ミョルニル)で殴られたくらいの衝撃を受けました。泣きました。とても人様に聞かせられる声ではなかった。なんだかんだ今までロキにずっと怒っていたお兄ちゃんが「ここにいたら抱きしめたのにな」って心を許しているのもグッとくるし、それに対して「いるよ」は「Hug me」と同義なんだよなぁ…! このあとシーンが変わっちゃうのでハグしたかどうかは分からないんですけどそんなの蛇足だよな知ってる…。監督…ありがとう…。
一度こんな仲良しシーン見せられたらもう今後ロキがどんな悪いことしても許せ…はしないけど、同情しなくて済むのでとても嬉しい(言い方)。「そりゃグレても仕方ないよな」と思わせる悪役も素敵だけど、そういう後ろめたさをとっぱらってただただ悪性を振りかざすヴィランも良いと思います。それがただの悪意の塊(勧善懲悪の魔王とか)ではなく、厄介な一人の男というのが面白い。そりゃ愛される悪役になるわけだよ!既に大好きだもん!
あと単純にヴィジュアルが良いですね。俗に言う「顔が良い」というやつです。3作目ではたくさん着替えてくれるので目が足りません。(ちなみにMARVELキャラを見た目で選ぶならバッキー/ウィンターソルジャーも大好きです)
映画にハマるのはロード・オブ・ザ・リングのレゴラスにハマっていた時代以来です(ロキもレゴラスもCV平川大輔なんだよなぁ…)。レゴラスの何が好きだったかと言えば圧倒的に顔でした。アクションもカッコイイ。見た目10割だったわけですよ。でも今回は中身も相当好きというか、レゴラスよりヤバいハマり方をしている気がしてなりません。というかそもそもヴィランを好きになったことがそんなにない、なんなら主人公サイドそっちのけでヴィランが気になるなんて人生初めてじゃないか…? これは大変なものを盗まれたかもしれませんね!
しかも6月からロキ主役のドラマが配信されるらしく、供給過多で頭の整理が追いつかないですね。6月まで絶対生きるからよろしく。
もうこんな時間になってしまったので終わりますが、やっぱり推しがいる生活っていいですね。友人に布教したので語れる場所がある喜びも味わえます。この嬉しさを糧に明日も頑張りましょう!おやすみなさい。
なので今回も今アツい存在について語ります。
MARVELのロキです。
※筆者は『アイアンマン』~『マイティ・ソー3』までしか見てません
MARVELシリーズに『マイティ・ソー』という映画がありまして、その主人公ソーの弟がロキです。こいつがねぇ、憎めないヴィランとして最高なんですよね。
そもそもなぜ今MARVELなのかというと……洋画好きの友人の勧め、そして別件でDisney+に加入する必要があり、じゃあついでに有名なMARVEL映画でも見ようかとマラソンを始めたのがきっかけです。有名だし見てみるか、本当にそんなノリで見始めました。まさか1人のキャラにこんなに溺れるとは思っていませんでした。
以下ネタバレたっぷりでお送りします。
はじめは兄に嫉妬心をこじらせ父親からも見放されてしまう義弟として悲劇的に見ていたんですけど、『アベンジャーズ』で愉快な(?)悪役として振る舞う彼が面白くて面白くてハートを撃ち抜かれてしまい、『マイティ・ソー2』で彼のデリケートな側面を見てあ〜好きですありがとうございますと見事に虜になりました。
オタクが「この2人が仲良かった世界線が見たいな…」と願わずにはいられないようなシーンを残した『マイティ・ソー2』(マイティ・ソー/ダークワールド)のあとに、兄弟で切り抜けるシーン盛りだくさんの『マイティ・ソー3』(マイティ・ソー/バトルロイヤル)を作る監督にはありがとうしかないのです。ありがとう。今日はじめてマイティ・ソー3観たけど興奮が冷めやらないよ。だからこうして語っているわけだけど!!
どのシーンがどう良いかというのを語るには今夜は時間がないので、とりあえずロキが良いぞということだけ伝えたいな。
1作目のロキは陰湿というか苦しんでいる悪役みたいな印象を受け、アベンジャーズでちょっと邪悪な悪役らしい野望が垣間見えるんですけど、2作目3作目のこれ以上ないくらい楽しそうなロキを見るとですね、黙って策略や嫉妬を積み上げる陰湿な彼より、悪戯で人々を騙し裏切り欺きそれを楽しむトリックスターみたいな彼こそが本当の姿ではないかと思うのですよ。ヒーローに負けても愉快な悪役として君臨していたいという意志は欠けない、コミカルさとお茶目さとちょっとの邪悪がとても良い…!
これが復讐に燃えるだけの陰湿な男だったら推してないんですよね。本人は悪戯のノリで欲望に素直に闊歩していて、それでいてちゃんとヒーローに負ける(かなりボコボコにされる)ところが大好き。小物臭がいいんだよなぁ。このロキは確実に負けるけど、かといって退場もしないだろうと、そんな感じで安心して見ていられる悪役。そこがいい。たくさん悪戯してたくさん負けてほしい。ヒーローにボコボコにされるロキがもっと見たい。もちろん活躍するところもね!
けっこう感情豊かだし何だかんだ家族が好き(オタクの過大解釈の可能性はあるけど)だし、自分のせいで本当に取り返しのつかないことになったら痛ましい顔もする。でも悪戯はやめられない。そんなロキくんをずっと見ていたいので、洗脳とか闇落ちとか可哀想な目には遭ってほしくないな。2作目で精神的に追い詰められるシーンがあるんですけど、私が見たMARVELのなかで2番目に心苦しい話でした(1位は『シビル・ウォー』。たぶん1番のシリアス回)。でも立ち直ってくれてよかったよ。そしてお父さんとも和解(?)できてよかったね…。
あ、あと一つだけシーンについて語るなら、やっぱり3作目の最後ですかね。兄弟でどうにか危機を切り抜けて、一息つくソーの背後に現れるロキ。ソーの近くにやってくるロキは大体自分の幻覚を送っているだけなので、今回もそうだと思ったソーが「お前がここにいたら抱きしめたのにな」と置き物を投げて確かめーーそれをキャッチしたロキが「いるよ」と呟く。
こんなん泣いちゃうんだよな!!!!!
私もソーと同じくこのロキは幻覚だと思っていたので、まさかの兄弟の絆復活にムジョルニア(ミョルニル)で殴られたくらいの衝撃を受けました。泣きました。とても人様に聞かせられる声ではなかった。なんだかんだ今までロキにずっと怒っていたお兄ちゃんが「ここにいたら抱きしめたのにな」って心を許しているのもグッとくるし、それに対して「いるよ」は「Hug me」と同義なんだよなぁ…! このあとシーンが変わっちゃうのでハグしたかどうかは分からないんですけどそんなの蛇足だよな知ってる…。監督…ありがとう…。
一度こんな仲良しシーン見せられたらもう今後ロキがどんな悪いことしても許せ…はしないけど、同情しなくて済むのでとても嬉しい(言い方)。「そりゃグレても仕方ないよな」と思わせる悪役も素敵だけど、そういう後ろめたさをとっぱらってただただ悪性を振りかざすヴィランも良いと思います。それがただの悪意の塊(勧善懲悪の魔王とか)ではなく、厄介な一人の男というのが面白い。そりゃ愛される悪役になるわけだよ!既に大好きだもん!
あと単純にヴィジュアルが良いですね。俗に言う「顔が良い」というやつです。3作目ではたくさん着替えてくれるので目が足りません。(ちなみにMARVELキャラを見た目で選ぶならバッキー/ウィンターソルジャーも大好きです)
映画にハマるのはロード・オブ・ザ・リングのレゴラスにハマっていた時代以来です(ロキもレゴラスもCV平川大輔なんだよなぁ…)。レゴラスの何が好きだったかと言えば圧倒的に顔でした。アクションもカッコイイ。見た目10割だったわけですよ。でも今回は中身も相当好きというか、レゴラスよりヤバいハマり方をしている気がしてなりません。というかそもそもヴィランを好きになったことがそんなにない、なんなら主人公サイドそっちのけでヴィランが気になるなんて人生初めてじゃないか…? これは大変なものを盗まれたかもしれませんね!
しかも6月からロキ主役のドラマが配信されるらしく、供給過多で頭の整理が追いつかないですね。6月まで絶対生きるからよろしく。
もうこんな時間になってしまったので終わりますが、やっぱり推しがいる生活っていいですね。友人に布教したので語れる場所がある喜びも味わえます。この嬉しさを糧に明日も頑張りましょう!おやすみなさい。
酉島伝法『宿借りの星』
普段短編小説や漫画しか読まない私が数日で読破してしまうくらい面白い長編SF小説。
異世界の異形生物たちの物語。
私とこの本との出会いは偶然が重なったものでした。まず10月に柊マグネタイトという方の「或世界消失」というボカロ楽曲にハマり、続いて柊マグネタイトさんの新曲「旧約汎化街」が発表されたので嬉々としてYoutubeで聴いていたらコメント欄で歌詞の用語を解説してくれる人が現れ、その解説の中に「卑徒(ひと)→分かりませんでしたが、 「いつか卑徒になる日まで」という本があり、その中では沢山の当て字の造語が使われていて、おそらくその中で人という意味で使われてるっぽい…??」とあり、もともと「或世界消失」の世界観が小説っぽいなと思っていたところだったので、「もしかして似たような世界観を楽しめる本なのかも」と思って「いつか卑徒になる日まで」を検索し、どうやら酉島伝法という小説家がいるらしく、最近『宿借りの星』という本を発売したらしいということを知りました。で、その『宿借りの星』の解説・円城塔の表記を見た瞬間、「或世界消失」を初めて聴いたとき円城塔を思い出したことを思い出し、これは私の中で何かが繋がろうとしているとか何とか思いながらAmazonを開いて商品検索をしたのでした。なにやら異世界の話で難しい文体の本らしいということは検索したときにわかったのですが、なぜか文庫本だと思っていて、Amazonで3,300円という数字を見たときは「高っ」とつい言葉が漏れました。でもそこは卒論に疲れて娯楽への金銭感覚がぶっ壊れていた時期だったことが幸いし、無事にポチることと相成ったわけです。ついでに言えば飽き性な自分が世界観にのめり込んで読破できたのも、今現在が卒論に追われているという非日常的な状態だったからでしょう。人間は何かに追われると現実逃避が捗るものです。テスト前に掃除が捗るのと一緒!
前置きが長くなり過ぎました。
そんな感じで作者に対して前知識があるわけでもなく、事前に解説サイトをじっくり読んだわけでもないという状態で本が届いき、その分厚さにびっくりしながら読み始めてみれば、「頭の奥深くまで霞んでいるようだった。マガンダラに見えるものと言えば、足元に次々と現れる水溜まり、傍らを這い進む渡那貝曳き(となかいびき)の荷橇(にぞり)、長い四本脚でぬかるみを踏み歩く̪駟種(ししゅ)の脚搬(きゃはん)くらいだった。いまヤドロヌワはどのあたりにいるのだろう」――「いや、読めるわけないやろ……」という第一声が漏れました。このような造語だらけの地の文が延々と続きます。これがこの世界の言葉であり生活なのです。
そもそも異形の物語とはいえ主人公は人型だという先入観がなぜかあったので、この冒頭でとりあえずマガンダラという者が主人公らしいということは分かっても、その後の描写がマガンダラのことを指しているとは見当がつかなくて大混乱。数ページ後にありがたい挿絵(作者が描いている)を見て「これがマガンダラか!」となり、私の物語理解はそこから始まりました。脳内にマガンダラを描けたら、あとはありがたい挿絵とかみ砕けば問題なく想像できる文章のおかげで、頭の中にまだ見ぬ異世界を創り上げることに成功しました。そう、解説の円城塔さんも書いていますが、本書は小難しい文面が広がっているように見えて、ちゃんと読めば映像が浮かんでくるのです。逆に言えば全く知らない生態系を他者に通達できる作者の力量には舌を巻きます。それに異世界を覗き見るのだから、多少はギャップというか障壁があって当たり前。でもそこを潜り抜けたら、素晴らしい物語が待っています。とりあえず冒頭数ページで諦めなかった自分を褒めたい。
ざっくり冒頭を説明すると、マガンダラが国を追われて改心?します。今まで傲慢に自分が見たいものだけを見てきたマガンダラが改心?し、自分や周囲を捉え直すところから物語が始まっているので、この主人公と共に進むことで、マガンダラから見れば異世界のものである我々人間の読者にも世界観が伝わりやすい構造になっていると思うのです。説明的すぎず主観的すぎず、絶妙な文章がとても心地よいです。
見慣れないけどなんとなく伝わる造語を追いかけ読み進めているうちに、人間のいない世界のことを人間の言葉で表現できるものだろうか?という疑問が生じました。このことについても解説の円城塔さんは触れています。しかしこれが小説である以上はこちらの言葉で書かれていなければならない。だから酉島伝法は「世界作成者であると同時にその翻訳者でもある」と。ちなみにこの解説、「いやぁこの物語は解説したいこといっぱいあるでしょ円城さん!」とウッキウキで開いたら6ページしかなくて泣きました。でもその6ページに私が書いて欲しかったことがほぼほぼ書かれていてニヤニヤしました。解説の最後の文が大好き。本書は解説を先に読んでも大きなネタバレは受けないので、(もし未読で興味のある方がいらっしゃいましたら)先に解説を読んで本書に対する心構えを整えておくのも良いなと思いました。
(ここからネタバレ)
書きたいことが物語の本筋に触れるので一応ワンクッション。先程述べた、人間のいない世界のことを人間の言葉で表現できるものだろうか?という疑問、もちろん解説で円城塔さんが語っていることも大切なんですけど、この物語が「卑徒(ひと)と切っても切れないもの」であるというのも一種の答えだと思うんですよね。この物語における卑徒(ひと)はそのまま人間です。異世界の生物たちの物語ときくと「SFというよりファンタジーでは?」と思いますけど、一部の人間が地球を離れて未知の星に住み、やがてそこに異形の生命体が現れてきた・・・という背景を知るとたしかにSFだなと思いますよね。思いませんか。
物語の中では、まぁ色々あって、人間がミクロな存在となって異形生物たちに寄生するんですよ。物凄く長い過程を繰り返して、異形生物たちの脳に住むことに成功し、操ったり操らなったりする。主人公マガンダラも中盤で卑徒の寄生虫、卑徒虫に寄生されていることを知り、近頃周囲の者たちの様子がおかしかったのも卑徒に寄生されたせいだと考えるわけです。怖いですね。私は自分が未知の生命体に寄生されていたとしても分からない(ふつう寄生虫や細菌は余程のことがない限り宿主を殺さない)し、もしかしたら今こうしてPCに文字を打っているのも自分の意思ではないかもしれない、だったらどこまでが自分の意思だったのか、そもそも自分の意思とはどこからきている?と考え出したら背筋が寒くなりました。一応マガンダラは「卑徒虫に憑かれたのはあのときかな」と見当をつけるわけですが、私はこの物語の始めからマガンダラは既に感染していたと思いましたね。言葉で記録する文化を持った卑徒虫に取り憑かれたからこそ、マガンダラの物語は我々に届くこととなった。卑徒虫のおかげでマガンダラの物語は人間が理解できるものになった。人間が伝達手段という装置として第3の壁(虚構と現実の壁)を殴ってくる、そういう物語体験として処理したとき、私はとても大きな満足を得ました。
要は異形たちで完結する物語ではなく、人間が登場することで、この物語は第四の壁を殴れるくらい強度のある、リアリティのあるものとして輝くわけです。造語や文体や世界観や緻密な生態系構成ももちろん素晴らしいものだとは思いますが、私はこの人間の扱い方に大きな感銘を受けましたし、だからこそ第40回日本SF大賞を受賞したんだろうなと思いました。
(ネタバレおわり)
読破してしまうのが寂しいと、久々に思いました。
異形の生態系が出てくる物語としては『堕天作戦』という漫画も好きなんですけど、本書は文字から映像を想起させる小説だからこそ、頭の中の生き物たちが深く鮮明に刻まれていくんですよ。もちろん挿絵がなかったら何がなんだかわからない部分も多々あったでしょうが。まぁ脳内でマガンダラとその仲間たちが動くのを見ていたので、愛着がね・・・すごいんですよね。でも物語がちゃんと?閉じているので、未練なく本を閉じることができたかな。
ふぅ、とりあえず言いたいこと全部書けて満足しました!
買えてよかった、読めてよかった、という具合です。
私をこの本に導いてくれた縁に感謝します。
さてさて卒論、ラストスパート頑張ります!
普段短編小説や漫画しか読まない私が数日で読破してしまうくらい面白い長編SF小説。
異世界の異形生物たちの物語。
私とこの本との出会いは偶然が重なったものでした。まず10月に柊マグネタイトという方の「或世界消失」というボカロ楽曲にハマり、続いて柊マグネタイトさんの新曲「旧約汎化街」が発表されたので嬉々としてYoutubeで聴いていたらコメント欄で歌詞の用語を解説してくれる人が現れ、その解説の中に「卑徒(ひと)→分かりませんでしたが、 「いつか卑徒になる日まで」という本があり、その中では沢山の当て字の造語が使われていて、おそらくその中で人という意味で使われてるっぽい…??」とあり、もともと「或世界消失」の世界観が小説っぽいなと思っていたところだったので、「もしかして似たような世界観を楽しめる本なのかも」と思って「いつか卑徒になる日まで」を検索し、どうやら酉島伝法という小説家がいるらしく、最近『宿借りの星』という本を発売したらしいということを知りました。で、その『宿借りの星』の解説・円城塔の表記を見た瞬間、「或世界消失」を初めて聴いたとき円城塔を思い出したことを思い出し、これは私の中で何かが繋がろうとしているとか何とか思いながらAmazonを開いて商品検索をしたのでした。なにやら異世界の話で難しい文体の本らしいということは検索したときにわかったのですが、なぜか文庫本だと思っていて、Amazonで3,300円という数字を見たときは「高っ」とつい言葉が漏れました。でもそこは卒論に疲れて娯楽への金銭感覚がぶっ壊れていた時期だったことが幸いし、無事にポチることと相成ったわけです。ついでに言えば飽き性な自分が世界観にのめり込んで読破できたのも、今現在が卒論に追われているという非日常的な状態だったからでしょう。人間は何かに追われると現実逃避が捗るものです。テスト前に掃除が捗るのと一緒!
前置きが長くなり過ぎました。
そんな感じで作者に対して前知識があるわけでもなく、事前に解説サイトをじっくり読んだわけでもないという状態で本が届いき、その分厚さにびっくりしながら読み始めてみれば、「頭の奥深くまで霞んでいるようだった。マガンダラに見えるものと言えば、足元に次々と現れる水溜まり、傍らを這い進む渡那貝曳き(となかいびき)の荷橇(にぞり)、長い四本脚でぬかるみを踏み歩く̪駟種(ししゅ)の脚搬(きゃはん)くらいだった。いまヤドロヌワはどのあたりにいるのだろう」――「いや、読めるわけないやろ……」という第一声が漏れました。このような造語だらけの地の文が延々と続きます。これがこの世界の言葉であり生活なのです。
そもそも異形の物語とはいえ主人公は人型だという先入観がなぜかあったので、この冒頭でとりあえずマガンダラという者が主人公らしいということは分かっても、その後の描写がマガンダラのことを指しているとは見当がつかなくて大混乱。数ページ後にありがたい挿絵(作者が描いている)を見て「これがマガンダラか!」となり、私の物語理解はそこから始まりました。脳内にマガンダラを描けたら、あとはありがたい挿絵とかみ砕けば問題なく想像できる文章のおかげで、頭の中にまだ見ぬ異世界を創り上げることに成功しました。そう、解説の円城塔さんも書いていますが、本書は小難しい文面が広がっているように見えて、ちゃんと読めば映像が浮かんでくるのです。逆に言えば全く知らない生態系を他者に通達できる作者の力量には舌を巻きます。それに異世界を覗き見るのだから、多少はギャップというか障壁があって当たり前。でもそこを潜り抜けたら、素晴らしい物語が待っています。とりあえず冒頭数ページで諦めなかった自分を褒めたい。
ざっくり冒頭を説明すると、マガンダラが国を追われて改心?します。今まで傲慢に自分が見たいものだけを見てきたマガンダラが改心?し、自分や周囲を捉え直すところから物語が始まっているので、この主人公と共に進むことで、マガンダラから見れば異世界のものである我々人間の読者にも世界観が伝わりやすい構造になっていると思うのです。説明的すぎず主観的すぎず、絶妙な文章がとても心地よいです。
見慣れないけどなんとなく伝わる造語を追いかけ読み進めているうちに、人間のいない世界のことを人間の言葉で表現できるものだろうか?という疑問が生じました。このことについても解説の円城塔さんは触れています。しかしこれが小説である以上はこちらの言葉で書かれていなければならない。だから酉島伝法は「世界作成者であると同時にその翻訳者でもある」と。ちなみにこの解説、「いやぁこの物語は解説したいこといっぱいあるでしょ円城さん!」とウッキウキで開いたら6ページしかなくて泣きました。でもその6ページに私が書いて欲しかったことがほぼほぼ書かれていてニヤニヤしました。解説の最後の文が大好き。本書は解説を先に読んでも大きなネタバレは受けないので、(もし未読で興味のある方がいらっしゃいましたら)先に解説を読んで本書に対する心構えを整えておくのも良いなと思いました。
(ここからネタバレ)
書きたいことが物語の本筋に触れるので一応ワンクッション。先程述べた、人間のいない世界のことを人間の言葉で表現できるものだろうか?という疑問、もちろん解説で円城塔さんが語っていることも大切なんですけど、この物語が「卑徒(ひと)と切っても切れないもの」であるというのも一種の答えだと思うんですよね。この物語における卑徒(ひと)はそのまま人間です。異世界の生物たちの物語ときくと「SFというよりファンタジーでは?」と思いますけど、一部の人間が地球を離れて未知の星に住み、やがてそこに異形の生命体が現れてきた・・・という背景を知るとたしかにSFだなと思いますよね。思いませんか。
物語の中では、まぁ色々あって、人間がミクロな存在となって異形生物たちに寄生するんですよ。物凄く長い過程を繰り返して、異形生物たちの脳に住むことに成功し、操ったり操らなったりする。主人公マガンダラも中盤で卑徒の寄生虫、卑徒虫に寄生されていることを知り、近頃周囲の者たちの様子がおかしかったのも卑徒に寄生されたせいだと考えるわけです。怖いですね。私は自分が未知の生命体に寄生されていたとしても分からない(ふつう寄生虫や細菌は余程のことがない限り宿主を殺さない)し、もしかしたら今こうしてPCに文字を打っているのも自分の意思ではないかもしれない、だったらどこまでが自分の意思だったのか、そもそも自分の意思とはどこからきている?と考え出したら背筋が寒くなりました。一応マガンダラは「卑徒虫に憑かれたのはあのときかな」と見当をつけるわけですが、私はこの物語の始めからマガンダラは既に感染していたと思いましたね。言葉で記録する文化を持った卑徒虫に取り憑かれたからこそ、マガンダラの物語は我々に届くこととなった。卑徒虫のおかげでマガンダラの物語は人間が理解できるものになった。人間が伝達手段という装置として第3の壁(虚構と現実の壁)を殴ってくる、そういう物語体験として処理したとき、私はとても大きな満足を得ました。
要は異形たちで完結する物語ではなく、人間が登場することで、この物語は第四の壁を殴れるくらい強度のある、リアリティのあるものとして輝くわけです。造語や文体や世界観や緻密な生態系構成ももちろん素晴らしいものだとは思いますが、私はこの人間の扱い方に大きな感銘を受けましたし、だからこそ第40回日本SF大賞を受賞したんだろうなと思いました。
(ネタバレおわり)
読破してしまうのが寂しいと、久々に思いました。
異形の生態系が出てくる物語としては『堕天作戦』という漫画も好きなんですけど、本書は文字から映像を想起させる小説だからこそ、頭の中の生き物たちが深く鮮明に刻まれていくんですよ。もちろん挿絵がなかったら何がなんだかわからない部分も多々あったでしょうが。まぁ脳内でマガンダラとその仲間たちが動くのを見ていたので、愛着がね・・・すごいんですよね。でも物語がちゃんと?閉じているので、未練なく本を閉じることができたかな。
ふぅ、とりあえず言いたいこと全部書けて満足しました!
買えてよかった、読めてよかった、という具合です。
私をこの本に導いてくれた縁に感謝します。
さてさて卒論、ラストスパート頑張ります!