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日記、感想、オタ活・・・ごちゃまぜ雑多の物置蔵
悪魔城ドラキュラ グリモアオブソウルズの感想文です。
ここがよかった!!って語るだけ。

 供給があるたびに世界に感謝せずにはいられないほど大好きなコンテンツ、悪魔城ドラキュラ。グリモアが発表された当初はもちろん狂喜したし、ベータ版テストの動画(無断転載だったけど)を見たときも狂喜したし、絶対開発中止したと思っていたグリモアが突然配信を発表された時にはもう現実とは思えなかった。私の人生をいくらでも掻き乱しおる。愛してる。

グリモアのあらすじ
 有角幻也を主人公とする遠い未来の話。侵食された魔導書を救うため、魔導書に記述されている英雄を具現化させて戦うことに。悪魔城史のなかで唯一永遠の命をもって時代を渡り歩く有角幻也と、記述された存在とはいえたしかに召喚される歴代キャラクターたちの掛け合いが魅力(個人的に)。

まずは評価から。

操作性
 慣れるまで大変。IGAVANIAのサクサク操作性には程遠い。コツをつかめばタイミングよく避けたり攻撃したりできる。

ゲーム性
 日々アイテムGETしたりコイン貯めたりして、コツコツ育成するソシャゲタイプ。当たり前だけど家庭用ゲームのように一気にレベル上げができないので、どうしてもクリアまでに時間がかかる。好きな時に一気に進めたい人間にはこれが辛かった...。ぐいぐいステージクリアしていくと敵がどんどん硬くなって、ある程度武器や防具を育てて(育成に日数を費やして)からじゃないと次に進めない。あとステージ数も多い。中盤くらいは先が見えなくて割と苦痛だったかも。こっちはただ物語が見たいだけなんだよ〜なんで今日はこれ以上何もできないんだよ〜みたいな。まぁグリモア自体がソシャゲ移植みたいなものだから仕方ないけど。そこそこ武器や防具が強くなって操作にも慣れてくると、効率よくアイテムを確保できるようになり、ログインボーナスも楽しみになって楽しくプレイできたので、これはほんとに慣れと適性だろうなと思う。>

グラフィック
 良くも悪くもかつてのドットから刷新されている。モデリングされたキャラならではの楽しみ方(モーション一新、スキン変更など)があり、ビジュアル重視のオタクには嬉しい展開だった。あと各キャラの立ち絵が新規なのも嬉しい。あんまりそういう方面での供給は期待してなかったからさ・・・。脳内の悪魔城イメージが立ち絵1枚のみのGBA時代からアップデートされていないので、有角の立ち絵複数を見た時には椅子からずり落ちた。あと防具としてイラストカードを集めることができるんだけど、最高レア防具は歴代キャラクターをメインに据えた美麗イラスト。イラスト集とかすぐ買っちゃうちょろいオタクなので、こういうシステム嬉しかったな。好きなキャラのイラスト集めるためにめちゃくちゃガチャ回した。

ストーリー
 期待を裏切らない満足度。悪魔城ドラキュラというコンテンツと、紡いできた歴史と、キャラクターに対する愛を感じた。操作性が優先される原作ゲームでは描ききれない細かなキャラクターたちの心の機微をよく描こうとしてくれたなと思う。ここに集うのは、皆それぞれ不安も恐怖も運命も抱えていて、それでも善をなそうと魔王に立ち向かった者たち。そういう部分を「歴代キャラクターたちの会話」という形で具現化してくれるのがドラマチックで感慨深くて本当に良いなと思った。

 本当にストーリーが好き。満足度が高い。特に有角幻也を中心とする構成のおかげで、今までろくに自分のことを語らなかった/語られなかった有角幻也の解像度が爆上がりするんですよね...。彼は父のことをどう思っているのか、かつての仲間と再開して何を思うのか、永遠に続く運命をどう思っているのか、そんなことが全部語られる。私が悪魔城に沼ることになったきっかけ、「有角幻也」と出会って十数年、今まで妄想することでしか補完できなかった彼の“感情”が“公式から供給”されるんですよ。これ以上ない密度で有角幻也が描かれるんですよ。たった1人、十数世紀に及ぶ人類とドラキュラとの戦いを陰日向に暗躍し、時代時代で仲間と出会い別れてきた男の描き方として、「歴代キャラクターたちとの会話」以外に素晴らしい方法が見当たらない。最高の形で有角幻也が記述されている。これこそがグリモワール(魔導書)・・・!!

 有角幻也以外の視点で考えると、全体の流れも「悪魔城っぽい」感じで良かった。最大の懸念として、最終的に日食の封印が解けてドラキュラ復活〜という流れだったら1999年の戦いの神秘性が薄くなるのでヤダなーと思っていたので、魔導書から召喚された仮存在の蒼真を暴走させることで“ほぼドラキュラ”を甦らせる、という最終地点なのも、とても良かった。でもデス様さぁ・・・、そうまでして蘇らせた伯爵は本当に君が望む伯爵なのか・・・?


残りの感想はキャラごと。

アルカード/有角幻也
 プレイアブルキャラその1。感想は前述の通り。戦闘ではアルカードの姿になりがちだが、今回スキン仕様のおかげで、有角幻也のままでもクエストに行くことができるようになった。スキン集めるの楽しい。色んなアルカードの姿を見られるのオタクうれしいよ・・・。
 永い時を一人で生きるのは孤独でつらいのでは?という質問に対し、自分にはその時代その時代で仲間がいるし、こういう面白い現象(記述された過去の仲間と再会すること)にも会えるから、悲観する必要は無い的なことを言っていた。不老の者って命を悲観しがちだから、有角幻也がもしそんな思いに囚われているのならオタクとして心苦しいなと思わないこともなかったので、この回答には、ほんとうに、救われた。彼は孤独ではない。いつだって悪に立ち向かう善なる人を見出し、ときに共闘し、ときに見守る。アルカードが記述された仲間たちから愛されているように、アルカードもその時その時の仲間たちを頼もしく好ましく思っているだろう。彼は人類を愛した母の思いを体現している。それが確信できただけで、有角幻也という人物像への最大のアンサーをもらったなと思う。今作プレイして一番良かった瞬間はここ。
 操作性としては使いやすさトップクラス。機動性も火力も申し分ない。とにかく早くクリアしたかったので、他のキャラそっちのけで育成した。

シモン
 プレイアブルキャラ。最も高名なヴァンパイアハンターという評価に恥じぬ高潔さ。肝心な戦闘の前に演説で皆を鼓舞するところが、アベンジャーズにおけるキャプテン・アメリカみたいでかっこよかった。「明けない夜など決してないのだ。我々自身が、それを証明してきた。」っていうセリフが好き。高祖シモン万歳。「チームでドラキュラを倒した」存在が多いのに対し、単身悪魔城に乗り込み討伐したというのがやっぱりかっこいい。召喚順がシモン→子供マリア→シャーロット→シャノアだったので、英雄の女性率に面食らうかわいいシモンが見られる。機動性は低いが、耐久性と鞭の攻撃力が頼もしい。

マリア
 プレイアブルキャラ。12歳の頃のマリア。大人のマリアもサポートキャラとして出てくる。ふたりが仲良くしているところが姉妹みたいでかわいい。ハロウィン衣装とかPSP版衣装とか、スキンがかわいいのでつい集めてしまう。なんだかんだ悩みや重い過去を背負う大人が多い中、天真爛漫な性格は皆の癒しになっていたし、幼い身とはいえ「自分に力があるのなら大切な人を守りたい」という思いで戦うマリアの存在は輝いていた。
 大人マリアはサポートキャラ。ストーリーで窮地に陥っているところを有角が救いに行こうとして、シモンから「焦っているように見える。この時代のマリアはお前にとって重要な存在なのだな」と言われる。そういう存在に対してのアンサーがついに出てしまった・・・。じゃあ召喚された時もっと嬉しそうにしてくれよアルカード!! ちなみに大人マリアも子供マリアに対してアルカードの話をするくらいにはお互い惹かれ合っているみたい。有角の夢女はここの描写に致命傷を受けましたが公式がそれなら甘んじて受けるぞ。そもそも私の脳内夢小説は2035年を舞台としているのでアルカードとマリアの関係はノープロブレムです・・・たぶん・・・。
 二人のマリアが話しているのは姉妹みたいでかわいかった。

リヒター
 サポートキャラ。最も強大なベルモンドと呼ばれる。シモンとの邂逅で感激しているのがかわいい。闇堕ち前の時代のリヒターなのだが、のちの闇堕ち事実を知って結構凹む。これに関しては対策も何もないから心してもらうしかないよね・・・。それでもちゃんと受け止めるのがリヒターの強さだと思うよ。有角に対しての二人称が「あなた」なのが新鮮。二人のマリアに戸惑うリヒターも新鮮。
 思い悩むルーシーに対して、ドラキュラ討伐が怖くなかったわけではないが「大切な人を失って後悔する事の方が、ドラキュラよりもずっと怖かったんだよ」と言えるリヒター、まっすぐでいい奴だなと思う。
 ハイドロストームの全体攻撃と鞭の火力の高さが使いやすいので、途中からずっとアルカードとコンビにして使っていた。上昇移動に弱いアルカードをカバーするのにアッパーがちょうどよい。

シャーロット
 プレイアブルキャラ。遠距離から魔法で攻撃出来るのが便利で、序盤の難易度がぬるいステージはほぼシャロを使っていた。どーお?のコマンドは無い。ストーリーでも天才魔法使いっぷりを発揮して難しいことを喋っているのが良かった。頭脳派が少ないのだ、このメンツは・・・。
 召喚された時に「噂の天才魔法使いよ!」「存ぜぬが」「・・・かのアルカードにそう言われるとダメージ大きいわね」みたいなやりとりをしていたのがツボ。シャーロット、トップクラスに気が強い節がある。あの有角に対して「よろしくね。美貌のダンピールさん。大船に乗ったつもりでいて」と言える人間はもう他にいないだろ・・・。大人マリアでもアニメ版サイファでもここまで自信たっぷりではなかったと思う。そういうところ好き。かわいい。

ジョナサン
 サポートキャラ。ワイワイするような性格のキャラが全然いないので、ちゃんとやんちゃ若者枠として描かれていて安心した。明るい性格だから忘れがちだけど、シモンやリヒターとは違うベクトルで苦労しているんだよな。シモンに対して「ベルモンド家が消えたからモリス家は生命力を削って戦うしかなかった」って零す話は、当然の不満だよなと思うのでむしろ描いてくれてスッキリした。リヒターとは因縁(?)があるので、リヒターを前にすると緊張してしまうジョナサンが面白かった。

シャノア
 プレイアブルキャラ。クールなお姉さんだが、表情に乏しいだけで優しさは本物。組織に裏切られるという重たい過去を持つからこそ、独特な視点で話すという描き方がとてもよい。
 攻撃力、機動力ともに優れているので、アルカードを本格的に育成する前によく使っていた。

アルバス
 サポートキャラ。後半あたりで加入。原作ゲームでは悲しい最期を遂げたので、シャノアと再会して少しは幸せになってほしいなと、プレイ開始からずっと待っていたキャラ。いよいよ召喚されて、みんなの前に出てきたときの第一声が「・・・シャノア」。この一言で涙腺が死んだ。妹を一途に思う兄の邂逅のセリフとしてこれ以上の破壊力は考えられない。この瞬間、シャノアもアルバスもプレイヤーも救済されたと思う。
 その後も頭脳派が少ないこのメンツのなかでシャーロットと共に研究を請け負っていい感じに活躍する。原作ゲームでは正気のアルバスがそもそも貴重だったので、普通にお兄ちゃんキャラしてるアルバスはかなり新鮮だった。不遇の人気キャラ(だと思っている)が日の目を見た感じ。
 戦闘性能は火力が物足りない。シャノアが有能すぎるんや・・・。

蒼真
 サポートキャラ。序盤で敵として登場するので、各キャラ(特にベルモンド)の「なんだあの少年は!?」という反応が面白かった。私もまさか敵として登場するとは思っていなくてパニックになったけど。やはり覚醒しかけた蒼真にはヴァンパイアキラーが反応するらしい。

 この来須蒼真という青年に対しては私は有角以上に思い入れがあるんですよね。なにせ初めて触った悪魔城の主人公が彼なので。だから随所で来須蒼真を話題にしてくれるだけでもう嬉しい。敵とはいえ擬似魔王というおいしいポジションにいるのも最高だった。
 魔王化を防いで仲間にしたとき、「あんまりにも普通の男の子だったんで拍子抜けした」「あれだけ威圧感たっぷりだったのが、本当に普通のティーン」とか口々に言われているのが蒼真らしい。蒼真のセリフで一番心動かされたのは、「俺だって戦いたくはない。あの死線を彷徨うような感覚、思い出したくもない」ってやつ。本当に来須蒼真は、強敵に血が滾るような、力があるから人類を守りたいと思うような人間ではなくて、ここに集う英雄たちとは明確に一線を画して、「普通の少年」なのだなと思わせられる。

 敵として登場するというこのストーリーライン、来須蒼真という特殊な青年の描き方として大正解かもしれないな・・・。悪魔城史の中では割とメジャーなキャラだと思うしメインタイトルにもさも主人公ですって感じで載っているので、初期から仲間になってベルモンド達と共闘~という流れが王道のように思える。それでも敵対キャラとして持ってくることで、今まで描かれなかった『危うい存在としての来須蒼真』がフォーカスされているなと思った。私の中で来須蒼真が主人公(善なる戦士)であることが当たり前だったからこそ(過去作でも魔王化するIFルートはあったけど)、敵として出てきた衝撃は強かったし、倒し切って味方になったときの頼もしさ、嬉しさは大きく、こういう蒼真の描き方もいいなと思った。まぁとにかく、蒼真が原作ゲームではおまけモードでしか見せなかった魔王覚醒モードを惜しみなく披露してくれる今作、プレイする価値しかないよね。
 ちなみに蒼真最終戦はかなり苦戦した。ゲーゴスからの蒼真というボス2連戦。コンティニュー回数も限られるし、HP管理が今まで以上に必要。武器を強化して、攻撃を避けることを覚えて、硬い敵を地道に叩く。やっと勝てたときはそれはそれは安心したな・・・。でもやっとの思いで蒼真を加入させたとはいえ、操作は別のキャラに慣れきってしまっていたので、結局数えるくらいしかプレイしなかったのが残念。その他の感想は前述の通り。機動力はないが、火力はそこそこ。通常攻撃が大剣なのがまぁ蒼真くんって感じ。加入が遅いのでその頃には戦闘スタイルがだいぶ確立されており、使う頻度は低かった。サブストーリーの出番もなく、もっと他キャラとの絡みが見たかったなというのが唯一の不満。まぁ全体を通してほぼ魔王として大暴れしてたし妥当か・・・。

ラルフ
 最終章のタイトルが「悪魔城伝説」であり、ラルフを加入させてドラキュラに挑むことになるの、熱い展開すぎて火傷するかと思った。はじめてドラキュラを倒したとされるラルフの活躍は神格化され、やがて「悪魔城伝説」と呼ばれることに・・・という前置きがかっこよすぎるんだよな。
 忌み嫌われた闇祓いの一族を英雄にした伝説のベルモンド。蒼真と同じく加入が遅いので他キャラとの絡みも何もないんだけど、周囲からの評価がめちゃくちゃ高いので、それだけ神聖視されてるんだな〜というのは伝わってきた。ラルフと再会したアルカードがじんわり嬉しそうなのも良かった。

ルーシー
 今作のオリジナルキャラ。イケイケな人物が多い悪魔城キャラにしては珍しく、優秀なんだけど奥手で自己評価が低い。有角をはじめ英雄たちを尊敬しており、物語が進むにつれて精神的に成長する。こっそり恋愛小説を書いている。
 悩みをアルバスに相談する話と、珍しく弱気になった有角の悩みを受け止め、前向きにさせる話が好き。英雄たちも悩みや抱える思いがあるけれど、対話が人を癒し、成長させる。そういうことを教えてくれるキャラクターだった。キャラの掛け合いが魅力の今作において、とてもいい存在だったと思う。
 今作の「英雄を召喚」という行為は、ルーシーいわく過去からもってくるわけではなく、悪魔城の歴史から記述された情報をもとに具現化(再現)しているとのこと。だから有角以外のキャラクターは召喚士ルーシーの解釈によって再現された存在、ということになるのかな。それはそれで有角と大人マリアの関係を考えると「再会して嬉しいと思っているのは本物のマリアではなく再現された架空の存在であって、魔法が解けたら白紙に戻る空虚な存在・・・有角にとって残酷すぎん・・・?」と思うのだが、たとえ架空の存在で一時の存在であったとしても、有角にとっては本物であり、確実に長い人生での楽しい思い出のひとつになるのだろう・・・と思い込んで心の平穏を保つことにする。まぁ、そんなことはどうでもよくて、ただルーシーが「英雄を尊敬しているから、性格や思考を理解しようと努めた」からこそ、本物とたがわぬ英雄再現が可能だったという設定はとても好き。ルーシーの姿勢はこの物語をつくったスタッフの愛に匹敵するというかイコールというか、、ルーシーがいたからこそこの夢のような作品を楽しむことができたんだなって。

 ちなみにクリアするのにかけたログイン日数は900日くらい。
 無駄にログインだけしていた日数がかなり多いので参考にはなりません。

 中盤進めるのが苦痛で2年くらい放置していたけど、キャッスルヴァニアの新アニメ前にはクリアしたいなと思って再開し、(間に合ったかどうかは別として)どうにかストーリークリアできてよかった。ハードモードとか武器集めとかやり込み要素はかなりあるけど、もうさすがに手が回りません・・・。これがAppleアーケードでほんとによかった。課金前提のソシャゲだったらクリアできていた自信が無いからね。これでようやく解約できる。(←プレイしてない期間もずっと解約できずにいた人)
 いつかストーリー部分だけでも家庭用ゲームに移植してくれたらいいなと思います。それくらい悪魔城の歴史に刻んで欲しい物語だった。勢いで有角と蒼真のことばかり書いてしまったけど、各キャラへの描写が細かくて、愛を感じた。コナミさんありがとうございました。
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